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能者
「能者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
能者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
気をかねて、
「知らねえはずはあるめえさ」
と口添《くちぞ》えすると、純次は低
能者に特有な殺気立った眼を母の額の辺に向けて、
「知らねえよ」
と言いながら持....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
がら哲学や芸術に没頭しているとすれば、彼らは現代から取り残された、過去に属する無
能者である。彼らがもし『自分たちは何事もできないから哲学や芸術をいじくっている。....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
ある、彼はアルバであり又オメガである、始であり又|終である、今あり昔あり後ある全
能者である(黙示録一章八節)、故に陰府と死との鑰(秘密)を握り今ある所の事(今世....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
いと思うのだネ」 と暫くして貞雄は尋ねた。 「いく度云っても同じことよ。でも不
能者に、子供の出来る筈はないわ。その上にどうも妾は生れつき大きな欠陥があるような....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
遇を受けなくとも文人自身からして不思議と思わなかった。寧ろ文人としては社会から無
能者扱いを受けるのを当然の事として、残念とも思わず、憤慨するものも無かった。 ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
苦心も修養も煩悶もなく、ただちに聖人君子となれるのだ。 ある夜などは、自分が不
能者になったのかと思って少々心配し出して、わざといろんな場面を回想もしくは想像し....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
も人事不省《じんじふせい》を続けていて、何一つ出来ない」 「わしは赤見沢が真実不
能者かどうか、厳重に監視をしている。序《ついで》に、あの女も小使夫婦も見張ってい....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
、大体十六億年と推定される。その広大な大宇宙の中において、わが地球人類が最高の智
能者だと自惚れる者があったら、その者はどうかしている。わが地球人類はわずかに今か....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
恐慌が襲ったのである。維新当座どさくさまぎれに登用された武士階級中の老年者とか無
能者とか、たいていそういう人々が淘汰された。そういう人々の家族は困り切って、寄る....
「髪」より 著者:織田作之助
た。「恋の奴」「恋の虜」などという語があるが、奴や虜になるくらいなら、まだしも不
能者になった方がましだとすら思った。が私がそう思うのと同時に、彼女の方でも私とい....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
じ読書人を軽侮し、議論をしたり文章を書いたり読書に親んだりするとさも働きのない低
能者であるかのように軽蔑されあるいは敬遠される。二葉亭ばかりが志を得られなかった....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
かったなら、彼は最後まで二つの策の間に迷い抜いたあげく、いつもの癖のあの熱病的不
能者の状態に陥ってしまったであろう。 その何事かは起こった。そこにセシルの温和....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
げ込んだのではあるまいか。まさか――そんなことがあろうとは信じないが、嘗てある霊
能者の物品引寄せというものを見たことがある。もしああいう事が、実際に出来るものだ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
に優れる神!」(〔O Gott u:ber alles!〕)(一八一六年) 「全
能者の、永遠者の、無限者の栄光のために!」(一八一五年)(〔Zur Ehre d....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
バッド・ギータ』が多分その出典と思われる――訳者〕 * 森の中の全
能者よ! 森にいて私は幸福である。一つ一つの樹が(神よ)おんみを通じて語る。おお....