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「脂っこい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脂っこいの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
なきゃならない。 この頃はお豆腐を食べても舌で味い分けられなくなったわ。始終|脂っこいもののお相伴をするせいよ。 それでいてお豆腐の味が忘れられないの。だか....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
うなぎ》でも食べようか。つまらないことを考えていると人間は痩せるばかりだ。ちっと脂っこい物でも食べて肥《ふと》ろうじゃないか」 「あら、姐さん肥りたいの」と、お....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
・ナイト」や「デカメロン」を以てはじまる小説本来の面白さがあったとでもいうのか。脂っこい小説に飽いてお茶漬け小説でも書きたくなったというほど、日本の文学は栄養過....
猪の味」より 著者:北大路魯山人
で言えば、十五貫目ぐらいの奴がよろしい。 猪の肉を煮て食うには三州味噌がよい。脂っこいものであるから、味噌を入れると口あたりがよいのである。渋味が少しあるから....
落穴と振子」より 著者:佐々木直次郎
しまった。貪欲にも鼠どもはちょいちょい鋭い牙を私の指につきたてた。私は残っている脂っこいよい香のする肉片を、手のとどくかぎり革紐にすっかりなすりつけて、それから....
」より 著者:神西清
すなあ。」 まず冷し料理として山葵と酸クリームをかけた仔豚の蒸肉が出、それから脂っこい舌の焼けるような豚肉入りのキャベツ汁と、湯気が柱をなして立っている蕎麦粥....
富籤」より 著者:神西清
伯父さんたち、どれもこれもみんな籤が当たったことを耳にするや否や這いこんできて、脂っこい笑顔をとり繕いながら乞食みたいにねだりはじめるだろう。実に根性のまがった....
男ぎらい」より 著者:豊島与志雄
。少しく猪首で、肉の厚ぼったいその頸筋が、陽やけしてざらざらしてるくせに、へんに脂っこい感じです。 しばらくして、若い男たちは帰ってゆきましたが、中尾さんと井....
未亡人」より 著者:豊島与志雄
に、ぶくっと浮いてるのもあります。そんなところを、あなたは見たことがありますか。脂っこい物を腹につめこみ、酒に酔い、そして拙劣な芝居を試みる、そんな下らないこと....
うどんのお化け」より 著者:古川緑波
かりの方が、ずっといい。 日本料理については、カラ駄目。 その代り、ちょいと脂っこいもののことになったら、うるさいよ。....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
大さ、主題の独特性は感じつつも、彼の時代おくれな正統王党派ぶり、貴族好み、趣味の脂っこい卑俗さ、そして、小説の文章が、格調もなければ、整理もされていず、時に我慢....