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脂肪質
「脂肪質〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脂肪質の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
ことでもあり、親や妹たちもいるので、銀子もよほど目を瞑ろうと思うこともあったが、
脂肪質の顔を見るのも※液が走るようで、やはり素直にはなれないのだった。出たてのこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
装でも、彼には不愉快だった。しかしハムレットの変装は、滅法に馬鹿げたものだった。
脂肪質で蒼《あお》ざめ、怒りやすく、狡猾《こうかつ》で、理屈っぽく、幻覚にとらわ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
が地上にとどまってるというだけのものだった。
マグロアールは、背の低い色の白い
脂肪質《しぼうしつ》の肥満した、忙しそうにしている年寄りであって、第一非常に働い....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
私は動揺されなかった。ただまじまじと相手を見た。佐伯氏は変わってはいなかった。
脂肪質の赧ら顔は、昔ながらに健康そうであった。永い未決の生活などを、経て来た人と....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
の特色は、表現が直截|明晰《めいせき》であること。曲線的でなくして直線的であり、
脂肪質でなくして筋骨質であることである。そのためどこか骨ばっており、柔らかさの陰....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
が大層違います。第三は体質によっても食物を斟酌しなければなりません。神経質の人と
脂肪質の人とは同じ病気中でも食物の配合を少しずつ違えるのが必要です。第四は習慣に....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
辺刑事にも、まだその男を突き止めることができなかった。 ――背何尺何寸、筋骨|
脂肪質、足袋何文、顔うす黒い質、あばたあり、右の眉すこし薄し……などという緻密な....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
ということも考えられなかった。彼女はもう十九か二十歳に見えたほど大柄で、色の白い
脂肪質な皮膚には、一種の光沢をもっていた。その澄んだ大きな目は、ときどき、不安の....