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脚下
「脚下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脚下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
親子を殺すよりほかに仕かたはないと覚悟した。
英雄は古来センティメンタリズムを
脚下《きゃっか》に蹂躙《じゅうりん》する怪物である。金将軍はたちまち桂月香を殺し....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
腋《りょうえき》に起こりて毛髪|竪《た》ち、道はさながら河《かわ》のごとく、濁流
脚下に奔注《ほんちゅう》して、身はこれ虚空を転《まろ》ぶに似たり。 渠は実に死....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
ぼう》たる平原を一眸《いちぼう》に収める事の出来ぬのは遺憾《いかん》であったが、
脚下に渦巻く雲の海の間から、さながら大洋中の群島のように、緑深き山々の頭を突出《....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
ている戯曲を、書き続けたことだろう。一人のゲーテが、ドイツ全土の賞賛に浸っている
脚下に、幾人の無名詩人が、平凡な詩作に耽《ふけ》ったことだろう。無名に終った芸術....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に』二つに切り割いた。『そうして、その一半を高く吊るしたのが天となり、残る半分を
脚下に広げたのが地となった。そうして、かようにして彼の造った世界がすなわち以来の....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
くことができる。追分から一時間である。この頃より全く霧が晴れて広い広い弥陀ヶ原が
脚下に展開されてきた。ここは地図の弥陀ヶ原の弥の字から東へ登った尾根の二一〇〇メ....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
支天は祀られたれ。 遥かに瞰下す幽谷は、白日闇の別境にて、夜昼なしに靄を籠め、
脚下に雨のそぼ降る如く、渓流暗に魔言を説きて、啾々たる鬼気人を襲う、その物凄さ謂....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
鞄を自分にぶら下げさせて、嫁御寮のあとに犬のごとく従わせて、そのまま今日の婿君の
脚下に拝し跪かせらるる事である。諾、その厳罰を蒙りましょう、断じて自分はこの革鞄....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
一たいそれはどこにあるのかしら……。』 私は巌の上からあちこち見まわしました。
脚下は一|帯の白砂で、そして自分の立っている巌の外にも幾つかの大きな巌があちこち....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
心、又復讐的激情の所産である。そして其結果は如何? 麗わしき神の御業は、無残にも
脚下に蹂躙せられ、人間が額に汗して築き上げたる平和の結晶は、一朝にして見る影もな....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
き戦いをたたかう勇士ではあるまいか」と、思ったりした。そして今や現実の世界を遠く
脚下に征服して、おもむろに宇宙人生の大理法、恒久不変の真理を冥想することのできる....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
たらんことを女王に乞うた。女王は、三度までこの希いを退けた。おしまいに彼は彼女の
脚下に二時間もひざまずいた。それでもまだ拒み続けていたが――やがて突然、許可を与....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、帽子の形を有す。山巓に一亭あり、登山客の休憩に備う。リオ津の全湾および全街、
脚下に平敷す。 奇峰尽頭立、低。 (すぐれた峰の頂に立ち、下方に遼市をみる。
脚下....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
は賤民の名称を有しながら、事実は大名小名となり、国法上良民であるはずの百姓らを、
脚下に踏みにじるほどの高い身分となりました。しかしこれがためにあらゆる家人奴婢が....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
めて予備隊を移動するが如き事は不可能である。予備隊は既に会戦のための前進に当り、
脚下停車場より、更に適切に云えば鉄道輸送の時から該方面に指向せられねばならぬ」と....