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「脚力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脚力の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二百十日」より 著者:夏目漱石
やまみち》が苦になって、やたらに不平を並べるような人が困った男なんだ」 「腕力や脚力を持ち出されちゃ駄目だね。とうてい叶《かな》いっこない。そこへ行くと、どうし....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
《わ》き上がる。ここだと思い切って、両足が胴のなかに飛び込みはしまいかと疑うほど脚力をふるって跳《は》ね上った。 幌《ほろ》を開いたランドウが横向に凱旋門《が....
二重心臓」より 著者:夢野久作
名前だけ聞くと人相の悪い、恐ろしい人間に思えるようですが、それは刃物が利くのと、脚力が利くところを云ったもので、実は普通の人とチットモ変らない男ぶりのいい虫も殺....
女性週評」より 著者:宮本百合子
この頃の交通機関の恐ろしい混雑は、乗り降りの秩序を市民に教えるより先に、腕力、脚力、なにおッの気合を助成した。大いに猛省がいる。女は、自分の息子や良人や兄弟た....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のぼります、でもそれは千鳥足ではない。しかし、ジグザグ登りのとき登っているものの脚力が弱って来ると、本人はジグザグのぼりをしているわけなのだが、千鳥足ともなるの....
わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
ときの役に立てるつもりであつた。そこで私は裏の中学の焼跡で機械体操の練習を始め、脚力と同時に腕の力を強くする練習を始めて、毎日十五貫の大谷石を担いで走る練習を始....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ほとんど何にもならない。またはもしその背と腰に力がなければ、それがもつかもしれぬ脚力も十分に働かせることが出来ない。これと同じ推理が、生きた動物を養う力にも適用....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
この裏町の旅館街は檀先生もさすがに足跡いまだ到らざる魔境で、巷談師の怖れを知らぬ脚力には茫然たる御様子であった。 ★ 一泊半の暗黒街を除い....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
断する、というような気魄が充満しているし、寸時といえども攻撃がゆるみ、斬り込みの脚力も刀さばきも休むようなところがない。マナジリを決するとは、まさにパチンコ屋に....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
犬より早いオヤジがいる筈がないもの、犬券を買うお客は、犬の走力ではなくてオヤジの脚力を調べなければならんな。しかし、オヤジの脚力だけ調べたってダメだね。魚屋のア....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
人達に遠く遅れていることに気がついた。と同時にちょっと後ろを振り向いた。もちろん脚力の強い人々が遠く往ったのであるから賢彌の眼に見えるわけではないから、再び老爺....
三国志」より 著者:吉川英治
卒だけが、たとえひと足遅れたにせよ、このくらいの差で追いついてきたのだから、その脚力にも、賊将たちは愕いたに違いなかった。 「なんだ、張卒」 李朱氾は、膝の下....
三国志」より 著者:吉川英治
失せたか」 と、費耀は剣をひっさげて、いよいよそれを急追した。このぶんでは馬の脚力次第で、孔明の車に追いつき、その首を一刃に切って落すも至難でないと考えたので....