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脚気
「脚気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脚気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「競馬」より 著者:織田作之助
注射が自分で出来て、しかも針の痛さも案外すくなかったことの方がうれしく、その後|
脚気《かっけ》になった時もメタボリンを打って自分で癒《なお》してしまった。そして....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わざわざ灸を据えてもらいに行く者があって、一時はずいぶん繁昌しました。 徳次も
脚気の気味だったので、重い足を引き摺りながら北沢まで出て行って、門前の茶屋に持ち....
「海異記」より 著者:泉鏡花
ない、と小半時でまた理右衛門|爺さまが潜っただよ。 われ漕げ、頭痛だ、汝漕げ、
脚気だ、と皆苦い顔をして、出人がねえだね。 平胡坐でちょっと磁石さ見さしつけえ....
「わが町」より 著者:織田作之助
ず死んだようになって丸竹の寝台に横たわり、一晩中蚊に食われているという状態ゆえ、
脚気で斃れる者が絶えなかった。 三十七年の七、八、九の三ヵ月間に
脚気のために死....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
もともに軽い、が、起居が石臼を引摺るように、どしどしする。――ああ、無理はない、
脚気がある。夜あかしはしても、朝湯には行けないのである。 「可厭ですことねえ。」....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
きん、たむしだてば。」 「乱暴だなあ。」 「この山代の湯ぐらいでは埒あかねえさ。
脚気山中、かさ粟津の湯へ、七日湯治をしねえ事には半月十日寝られねえで、身体中|掻....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
損料……立処に損料を引剥ぐ。中にも落第の投機家なぞは、どぶつで汗ッかき、おまけに
脚気を煩っていたんだから、このしみばかりでも痛事ですね。その時です、……洗いざら....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
「そいつが癪に障ったから。――折から、焼芋(訂正)真珠を、食過ぎたせいか、私が
脚気になってね。」 「色気がないなあ。」 「祖母に小豆を煮て貰って、三度、三度。....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
。 「冷水を下さい。」 もう、それが末期だと思って、水を飲んだ時だったのです。
脚気を煩って、衝心をしかけていたのです。そのために東京から故郷に帰る途中だったの....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
。 それから又、相模路から八王子の方へ出まして、そこに遠縁の者がありますので、
脚気の療治に来たのだと嘘をついて、暫くそこの厄介になっていましたが、その化けの皮....
「停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
のです。お医者の診断によると、心臓麻痺だそうで……。もっとも継子さんは前の年にも
脚気になった事がありますから、やはりそれが原因になったのかも知れません。なにしろ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
、薬九層倍以上だ。 たちまち丹造の欲がふくれて、肺病特効薬のほか胃散、痔の薬、
脚気良薬、花柳病特効薬、目薬など、あらゆる種類の薬の製造を思い立った。いわば、あ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
り移すまねを三度すれば、その木かぶれて、こちらの田虫消ゆという。 (一二)
脚気の呪術 雪駄の鉄を人通り繁き所の石垣のすき間へ、人の見しらぬようにかたく狭....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
戴きたい」といった。 余り突然だったので、故郷に急な用事でも出来たかと訊くと、
脚気だといった。ソンナ気振はそれまでなかったのだから嘘とは思ったが、その日ぎりで....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
める、二日間滞在中穂高行の同志が四名増して一行五名。 十四日嘉与吉が来た、彼は
脚気で足が痛むというので、途中宮川の小屋に立ち寄り、親父に代ってもらう事に話して....