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脱け
「脱け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脱けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
河童の国は当時の僕には故郷のように感ぜられましたから。
僕はそっと家《うち》を
脱け出し、中央線の汽車へ乗ろうとしました。そこをあいにく巡査につかまり、とうとう....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
とに、わななく歯を噛みしめながら、そっと生暖《なまあたたか》い寝床を辷《すべ》り
脱けた。そうして素早く身仕度《みじたく》をすると、あの猿のような老婆も感づかない....
「或る女」より 著者:有島武郎
お》をしてよく寝入っているのを見窮めると、そっとどてらを引っかけながらその部屋を
脱け出した。
二五
それから一日置いて次の日に古藤から九時ごろに来るがいい....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
何もかも口と心と違った行動をとらねばならぬ苦しさ、予は僅かに虚偽の淵《ふち》から
脱ける一策を思いつき、直江津なる杉野の所へ今日行くという電報を打つ為に外出した。....
「弓町より」より 著者:石川啄木
らしい運動の精神を享入《うけい》れることを得しめた。遠くから眺めていると、自分の
脱けだしてきた家に火事が起って、みるみる燃え上がるのを、暗い山の上から瞰下《みお....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
で、障子を向うへ押しながら、膝を敷居越に枕許。 枕についた肩細く、半ば掻巻を藻
脱けた姿の、空蝉のあわれな胸を、痩せた手でしっかりと、浴衣に襲ねた寝衣の襟の、は....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
れた余裕に遊ぶ人となった。これを真の余裕というのかもしれぬ。二人はひょっと人間を
脱け出でて自然の中にはいった形である。 夕靄の奥で人の騒ぐ声が聞こえ、物打つ音....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
」 と美しい女は、白い両手で、確と紫の襟を圧えた。 「死骸になっての、空蝉の藻
脱けた膚は、人間の手を離れて牛頭馬頭の腕に上下から掴まれる。や、そこを見せたい。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ものに思われるでございましょうが、私どもから観れば、それは一|疋の蛾が繭を破って
脱け出るのにも類した、格別不思議とも無気味とも思われない、自然の現象に過ぎませぬ....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
出て、毎晩舞台を叩きこわしたそうだが、そんな殺伐なことがまだ戦国時代の血腥い風の
脱け切らぬ江戸ッ子の嗜好に投じて、遂には市川流の荒事という独特な芸術をすら生んだ....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
、ツツと輝いて、その古杉の梢に来て留りました。その青い火は、しかし私の魂がもう藻
脱けて、虚空へ飛んで、倒に下の亡骸を覗いたのかも知れません。 が、その影が映す....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
て、役場のまえの空地に小屋をかけた。 軽業師の一行をみたジャンは、こっそり家を
脱けだした。父親は足を棒のようにして息子の行方をさんざ探ねて廻った※句、ようやく....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、憔れ果ててその面影は無けれども、気ばかり肖たる処あり。さては下枝のいかにしてか
脱け出でて来しものにはあらずや。日夜折檻をせらるると聞けば、責苦にや疲れけん、呼....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
には馬にのり、南には車にのってかけめぐりたい。年老いてようやく古くさい学問の枠を
脱け出して、役に立たぬ書を読むことなく、今に役立つ書を読みたいのだ。) 単身跋渉....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ス、戦車等第一次欧州戦争の末期既に敵正面突破のため相当の威力を示して持久戦争から
脱け出そうとあせったが、大戦後は空軍の進歩甚だしく、これに依って敵軍隊の後方破壊....