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脱力
「脱力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脱力の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
うな何でも対蹠的に角突き合わなければ気の済まない性格の青年は、その前へ出ただけで
脱力させられてしまうような女になりかかって来ていると思われた。復一はこの頃から早....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
意力が残っているときの事である。真の絶望というものは、ただ、人を痴呆状態に置く。
脱力した状態のままで、ただ何となく口に希望らしいものを譫言のようにいわせるだけだ....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
事に决し、七月五日餘作同行にて発途。足寄橋にて別れて餘作が後貌を遥に眺めて一層の
脱力を覚えたるも、強て歩行し、漸く西村氏に泊す。此際に近藤味之助氏は学校に在勤し....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
食わないとこんなかと思ったのが、五日、十日となっても少しも回復しない。 憔悴、
脱力、眼に力はなく、気懶るげに動いている。僕もしまいには、心配になってきて、あれ....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
そこで三人は冷やかな沈黙に落ちた。魂の底を突き抜けて虚無の中にまで沈んだような、
脱力の沈黙であった。茫漠とした沈黙であった。其処から一番早く這い上ったアイリスで....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
を思い出してもらえばよい。全身倦怠、頭痛、悪心《おしん》、嘔吐、眩暈《めまい》、
脱力などという嫌な気持ちだ。これはしかし、私は以前にラジウムの実験に凝っていたこ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
くなり虚無的な気持ちばかりに襲われる地獄であります。神経衰弱地獄、神経過敏地獄、
脱力して馬鹿のようになってしまったり些細なことを針小棒大に感じて不安がちだったり....