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「脱毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脱毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
踊る地平線」より 著者:谷譲次
に話しかけられた場合にだけは決して答えなかった。そして彼は誰のとも知れない一本の脱毛に興味の全部を集中していた。彼はそれを卓子の琺瑯板の上に押さえて、ペン・ナイ....
南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
かったが、櫛を入れるたびに毛が脱けて、其の後から血がたらたらと流れた。 「やや、脱毛から滴る生血は」よろよろと起きあがって、「一念|貫さでおくべきか」 宅悦は....
猫先生の弁」より 著者:豊島与志雄
さえあれば、体の汚れを嘗め清める。更に感心なことには、体を嘗めているとどうしても脱毛を呑み込むし、それが胃袋にたまるので、時々、笹の葉やそれに類する草の葉をわざ....
ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
で殺した。無傷な人々までが不思議な死に方をした。嘔気、頭痛、下痢、発熱……次で、脱毛、下痢、高熱……次で、粘膜出血、白血球減少……。火傷の痕はみなケロイド状で、....
博物誌」より 著者:岸田国士
同じ止り木を捜している。 冬になって、ストーブを焚き始めると、彼は早速もう春の脱毛の時期が来たのだと思って、羽を毟りだす。 私のランプの輝きは、彼の夜を掻き....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
内炎、胃炎、腸炎が起こり、赤痢によく似た下痢をする。それから毛根乳頭もおかされて脱毛する。しかし、これは回復するものである。肺は肺炎を起こし、腎臓は萎縮の像を呈....
澪標」より 著者:外村繁
の顔面は徐徐に変色して行く。更に回数を重ねると、私の鼻下と顎の半白の髭がすっかり脱毛する。ある朝、目を覚ますと、上下の唇が癒着している。無理に引離すと、鮮血が流....