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脱衣場
「脱衣場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脱衣場の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老ハイデルベルヒ」より 著者:太宰治
るのです。私は風呂へ入って呼吸が苦しく死にそうになります。ふらふらして流し場から
脱衣場へ逃れ出ようとすると、佐吉さんは私を掴《つかま》え、髯がのびて居ます。剃っ....
「風の便り」より 著者:太宰治
のです。けさ私は、岩風呂でないほうの、洋式のモダン風呂のほうへ顔を洗いに行って、
脱衣場の窓からひょいと、外を見るとすぐ鼻の先に宿屋の大きい土蔵があってその戸口が....
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
の爪を眺めていた。 青扇は、さきに風呂から出た。僕は湯槽のお湯にひたりながら、
脱衣場にいる青扇をそれとなく見ていた。きょうは鼠いろの紬《つむぎ》の袷を着ている....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
中新太郎は既に若い嫁をもらっており、金助の抱いて行った子供を迎えに、お君が銭湯の
脱衣場へ姿を見せると、その嫁も最近生れた赤ん坊を迎えに来ていて、仲善しになった。....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
で、さっと勢い込んで両手を湯槽に入れた時、ドヤドヤと向井湯の主人や、下足の小供、
脱衣場の番人のお鶴などが駆けつけて来た。 「由蔵どうしたんだ、いったい?」 主....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
た! 女は昨日仕事の跡片付けで、皆より遅くなり、工場の中が薄暗くなりかけた頃、
脱衣場から下りてきた。その降り口が丁度「ラバー小屋」になっていた。知らずに降りて....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
つうんと殴りとばして、そとへ出た。もう「出浴」の号令のかかる間近でもあったのだ。
脱衣場では、同志の村木というまだ未丁年の男が一人、蒼い顔をして着物を着かけていた....
「雨」より 著者:織田作之助
新ちゃんはすでに若い嫁をもらっており、金助の抱いて行った子供を迎えにお君が男湯の
脱衣場へ姿を見せると、その嫁も最近生れた赤ん坊を迎えに来ていて、仲よしになった。....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
もあった。桟橋の上を彷徨いながら、海にいる人達を眺めている、女や子供の群もあり、
脱衣場で着物を脱いでいる者もあった。 岸に近い海は濁っていたが、沖の方へ行くに....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
ラダイス」の室内水泳場を利用することとなり、その水槽の全面に床を設けて客席とし、
脱衣場を舞台に改造(夏は再び水泳場にするつもりであった)して、ここに宝塚少女歌劇....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
めらった。しかし、先客があるからといって風呂へ入らぬわけにはゆかぬ。曳戸を開けた
脱衣場の棚へ衣物を投げ込み、浴槽のなかへ静かに入った。 果たして、女であった。....
「秋深き」より 著者:織田作之助
出てしまった。そして、お先きにと、湯殿の戸をあけた途端、化物のように背の高い女が
脱衣場で着物を脱ぎながら、片一方の眼でじろりと私を見つめた。 私は無我夢中に着....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
がって、湯屋や髪結床の評判が芝居や寄席の人気にも相当の影響をあたえたらしく湯屋の
脱衣場や流し場には芝居の辻番附や、近所の寄席のビラが貼られていた。 ....
「雨」より 著者:織田作之助
新ちゃんは既に若い女房を貰って居り、金助の連れて行った豹一を迎えに、お君が銭湯の
脱衣場に姿を現わすと、その嫁も最近産れた赤ん坊を迎えに来ていて、仲善しになった。....