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「脳味噌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脳味噌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
上、ずいぶんやかましくも言っているんだが………」 「それは斬罪があるからだけさ。脳味噌《のうみそ》の黒焼きなどは日本でも嚥《の》んでいる。」 「まさか。」 「い....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
するだけの余裕がない。ただ、斬られたと云う簡単な事実だけが、苦しいほどはっきり、脳味噌に焦《こ》げついている。斬られた。斬られた。――こう心の中に繰返しながら、....
軍用鮫」より 著者:海野十三
のだった。 糸をすいすいと引いたり降ろしたりしながら、楊《ヤン》博士はいよいよ脳味噌の中から自信ある科学知能をほぐしはじめたのである。 「まず目的というのは、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
によって実証される。すなわち、太陽は四季の循環を生じる。太陰の盈虚に伴って動物の脳味噌、骨や樹の髄、蟹や蝸牛の肉が消長する。太陰は不可抗な力をもって潮汐の波を起....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
しいんでございますって。」 「お膳にもつけて差し上げましたが、これを頭から、その脳味噌をするりとな、ひと噛りにめしあがりますのが、おいしいんでございまして、ええ....
蠅男」より 著者:海野十三
間ほどでございましょう」 「え、一週間? 一週間もこんなところに寝ていたんじゃ、脳味噌に黴が生えちまう」と憂鬱そうに呟いたが、間もなくニヤリと笑みを浮べると、「....
地球盗難」より 著者:海野十三
「……ああッ……」 佐々が気づいたとき、最先に感じたのは恐ろしい眩暈であった。脳味噌が誰かの掌のうちにギュッと握られているような感じだった。眼を明けようとして....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
この人の頭のよさにはホトホト吃驚しちまいましたよ。なんしろ、菱沼さんが、あれだけ脳味噌を絞っても解決出来なかった問題を、バタバタッと片附けてしまわれたんですから....
恐竜島」より 著者:海野十三
「どうしようというのだ」 「ただ一発のもとに」 「お前もフランソアと同じように、脳味噌《のうみそ》が少し足りないか。頭の組み合せがゆるんでいるらしいな」 「そん....
大脳手術」より 著者:海野十三
てみると、本来の私というものが、今では殆んど残っていないのである。残っているのは脳味噌だけだといっても過言ではない。あとは皆借り物だ。質の悪い他人の部品の集成体....
露肆」より 著者:泉鏡花
口を尖らし、むしゃむしゃと噛んで、 「二頭がのは売ってしもうたですが、まだ一頭、脳味噌もあるですが。脳味噌は脳病に利くンのですが、膃肭臍の効能は、誰でも知ってい....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
かれるやら、皮を剥がれるやら、鉄の杵に撞かれるやら、油の鍋に煮られるやら、毒蛇に脳味噌を吸われるやら、熊鷹に眼を食われるやら、――その苦しみを数え立てていては、....
余齢初旅」より 著者:上村松園
とは趣を異にしているのが珍しい。 しかし元来私は小食のたちで、鱶の鰭、なにかの脳味噌、さまざまなものの饗応にあずかったがとても手がまわらず、筍だとか椎茸だとか....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ろうと思う――針を植えた赫と赤いのが、烈々たる炭火に掛って、魔界の甘酒のごとく、脳味噌と酒とぶつぶつと煮えているのに。―― 「お悦さん――姉さん――私の言う事は....
素晴しい記念品」より 著者:大倉燁子
う素晴しい記念品ではありませんか」と云ったという。 支那の何とかいう薬は人間の脳味噌から造ったものだと云うし、近頃評判の金の薬というのも支那から来るもので、こ....