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「脳病院〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脳病院の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
「それから一日か二日すると、お蓮――本名は孟※蓮《もうけいれん》は、もうこのK脳病院の患者《かんじゃ》の一人になっていたんだ。何でも日清戦争中は、威海衛《いか....
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
知らせ願いたいのだ。 人を、いのちも心も君に一任したひとりの人間を、あざむき、脳病院にぶちこみ、しかも完全に十日間、一葉の消息だに無く、一輪の花、一個の梨《な....
人間失格」より 著者:太宰治
い医師に案内せられ、或る病棟にいれられて、ガチャンと鍵《かぎ》をおろされました。脳病院でした。 女のいないところへ行くという、あのジアールを飲んだ時の自分の愚....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
岳寺等も爆撃された。 病院では、慶応病院、鉄道病院、済生会病院、松沢病院、青山脳病院、名古屋城北病院、県立脳病院など。 学校では慶応大学、早稲田大学、文理科....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
一 赤沢医師の経営する私立脳病院は、M市の郊外に近い小高い赭土山の上にこんもりした雑木林を背景に、火葬場へ....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ょうか、皮肉なことに、突然同志から電報が舞い込んできて、二時までに豪徳寺駅付近の脳病院裏へ来い――と云います。しかし、結局私には、寝室の歓楽よりも同志の制裁の方....
闘争」より 著者:小酒井不木
は済生学舎を出てすぐ英国に渡って苦学した人だった。そうして狩尾博士はS区に広大な脳病院を経営し、しかも、どし/\新研究を発表した。その風采も毛利先生は謹厳であっ....
東京八景」より 著者:太宰治
せられ、東京、板橋区の或る病院に運び込まれた。一夜眠って、眼が覚めてみると、私は脳病院の一室にいた。 一箇月そこで暮して、秋晴れの日の午後、やっと退院を許され....
縮図」より 著者:徳田秋声
九カ月であり、戦死と聞くと瞬間激しい衝動にうたれてにわかに逆上し、心神を喪失して脳病院に担ぎこまれ、そこで流産したきり、三年たらずもの歳月を送り、やっと正常に還....
あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
呼んだ。 * ここで筆を擱く。―― これは私の友人A・Kが、M――脳病院へ入院するようになったそれまでの断片的物語である。気の毒なA・Kは、つい先....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
展の歴史の新たな認識は血の問題だという信仰をもっている。彼が下宿している窓の下に脳病院があって、そこから聴えて来る狂人の咆哮を、関は寧ろ痛快に感じて聞く。はじめ....
花ふぶき」より 著者:豊島与志雄
――二階の室を使う特別客の仲間の一人に、古賀さんという中年の男がいて、その知人に脳病院の医者がある。千代の様子を話してみたところが、その軽度のものなら、全快はし....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
ぜられて初代ぽん太鹿島ゑ津子の名が見えていたことがあった。また、父の経営した青山脳病院では毎月患者の慰安会というものを催し、次ぎから次と変った芸人が出入したが、....
」より 著者:岡本かの子
けど、ちょっと行って見ない。散歩の序に。 ――………。 京子は発病当時暫く居た脳病院の記憶が非常に嫌なものであるらしい。でも、加奈子に引きとられてから、加奈子....
茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
うか、毎年、九月一日が、二科会と美術院の展覧会の招待日であった。しかし、茂吉は、脳病院の院長という重要な職務があったので、いつも、展覧会が開かれている間の随意の....