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「脳症〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脳症の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
廃墟から」より 著者:原民喜
って来たのだが、床に就《つ》いてから火傷の皮を無意識にひっかくと、忽《たちま》ち脳症をおこしたのだそうだ。 病院は何時《いつ》行っても負傷者で立込んでいた。三....
大脳手術」より 著者:海野十三
分恢復するだろうと思われる。 なおこの手記は極めて興味あるものであって、患者の脳症を顕著に示しているが、しかし氏が斯る患者であるとの予備知識なくして一読すると....
青春」より 著者:宮本百合子
号泣したくらいだったのに。 この弟は、大正九年の大暴風の日に発病してチフスから脳症になって命をおとした。この弟の生命が一刻一刻消えてゆく過程を私は息もつけない....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
術をうけたから知って居ります。三二年の七月末ごろ、急によばれて行って見たら、もう脳症がおこりかけている。びっくりして十二時ごろ西野先生のお宅へとびこんで行って、....
二つの途」より 著者:豊島与志雄
の衰弱と精神の興奮とが続いていった。一方では、心臓痲痺を起す恐れがあり、一方では脳症を起す恐れがあった。その最中に彼は無理に起き上ろうとした。彼の身体にとっては....
幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
いんでしょうか。」 「まださし迫ってどうということはありますまいが、何しろ、軽い脳症を起していますからね。……そして、脳と同じ位に心臓にも打撃を受けています。」....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
んめい》をきたし、また、傷そのものよりもむしろ頭部の傷の刺激から来るかなり危険な脳症の徴候を示していた。 彼は最初のうち幾晩も、熱に浮かされた痛ましい饒舌《じ....