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脳髄
「脳髄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脳髄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
だまま、つまらなそうにこう返事をしました。
「これですか? これは驢馬《ろば》の
脳髄ですよ。ええ、一度乾燥させてから、ざっと粉末にしただけのものです。時価は一|....
「路上」より 著者:芥川竜之介
子を合わすと、三度《みたび》俊助の方へ振り返って、
「君、この連中が死んだ後で、
脳髄《のうずい》を出して見るとね、うす赤い皺の重なり合った上に、まるで卵の白味《....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。複雑なる人生を簡単にするものは暴力より外にある筈はない。この故に往往石器時代の
脳髄しか持たぬ文明人は論争より殺人を愛するのである。
しかし亦権力も畢竟はパテ....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
ように顔を撫《な》でる。すると頭は透明になり、丁度一枚の解剖図のようにありありと
脳髄を露《あらわ》してしまう。
脳髄は始めはぼんやりと三十枚の銀を映している。が、....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
はちがって、そばぢかくでみた宇宙女囚の肢体といい容貌といいあまりながく見ていると
脳髄がきゅーっと縮まり発狂するのではないかといったような恐怖にさえ襲われるのであ....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
てしまう手段はあったが、それでは充分|美味しく戴けない。そう悟ったので、僕は一夜
脳髄をしぼって、最も科学的な方法を案出した。幸い僕は家庭教師として、彼女に数学を....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
はできるだろう」 帆村のことばがむずかしくなる。かれもおそらく、じぶんの小さい
脳髄だけでは持ちきれないほどの推理こんらんになやんでいるのだろう。 「とにかく、....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
める。 もうすこしで解けるような気がする。それでいて、手掛かりが見つからない。
脳髄がちょっとすねているらしい。 どうしてやろうか。 袋探偵は呻っている……....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
極めて例が多いのですよ。今|拝見しましたところによると、やはり、爆弾の小破片が、
脳髄の一部へ喰い込んでいるようですな」 「じゃあ、手術をして、その小破片を取出せ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
叩かれた。それはまったく思いがけないできごとだった。 その瞬間、川上機関大尉の
脳髄は、びりびりと痺れた。とうとう見つかったのか。 「おや、ここに変なものが転が....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
とがいろいろあったが、みなわたしの想い出したくないことばかりで、出来るなら自分の
脳髄と一緒に泥の中に埋没してしまいたいことばかりであった。ではあるが、わたしの麻....
「妖怪学」より 著者:井上円了
せざるべからず。 睡眠の起こりにも種々の議論あれども、生理学上の一説をいえば、
脳髄に循環する血液の減ずるは、睡眠催起の原因なりという。しかれども、あるいは曰く....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
精神作用のこれに加わるありて一層その奇怪を増し、内界一方より起こる夢のごときも、
脳髄を組成せる物質の事情によるはもちろん、その他種々の外界の誘因ありて生ずるや疑....
「西航日録」より 著者:井上円了
の、清国の富源また実にこの間にあり。しかして楊子江その脊髄となり、シャンハイその
脳髄に当たるもののごとし。それ楊子江は世界無二の大河にして、舟楫の通ずる所、本流....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
流を。」 この時フレンチは全く予期していない事を見て、気の狂う程の恐怖が自分の
脳髄の中に満ちた。動かないように、椅子に螺釘留にしてある、金属の※の縁の所から細....