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「脹らま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脹らまの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日を愛しむ」より 著者:外村繁
の花らしい、黄蜀葵の淡黄色の花が咲き続いている。秋海棠も桜貝のような薄紅色の蕾を脹らませた。 あの颱風の日以来、日毎に、素子の頸部の痛みは、不思議なように薄ら....
澪標」より 著者:外村繁
鳩も十数羽飼っていた。鳩は雌雄とも姿が優しく、その別ははっきりしない。突然、喉を脹らませ、だみ声で、荒荒しく鳴きながら、首を上下に振り立て、振り立て、つまり急に....
夢幻泡影」より 著者:外村繁
ツ叩いていた妻の姿、針の日に、縫糸通しかねていた妻の姿、破れ財布を、インフレ札で脹らませて、走り廻っていた妻の姿。どんな妻の姿も、私はありありと思い浮かべること....
神棚」より 著者:豊島与志雄
争うでもないので黙った。その上彼女は、一寸昔の可愛さを思い出させるような、上唇を脹らませる薄ら笑いを浮べていたので、俺も曖昧な笑顔をしてやった。けれど彼女の言葉....
電車停留場」より 著者:豊島与志雄
…だから二人で歩いてるじゃないの。」 「歩いてたって何になるもんか。」 むりに脹らました彼の頬を、彼女は人差指でつっ突いた。そのために彼はぷっと放笑《ふきだ》....
土地」より 著者:豊島与志雄
助は叱りつけた。「あっちで遊んでろ。」 おみつはどうしていいか分らないで、顔を脹らましながら、荒野の中に一本聳えてる榎の木影に屈んだ。やがては其処に寝そべって....
反抗」より 著者:豊島与志雄
った。そして云った。 「本当?」 隆吉は眼をくるりと動かした。口を尖らし小鼻を脹らまして、泣き出しそうな顔をした。 「井上さんはいつでも、僕の云うことをなぜ嘘....
人の国」より 著者:豊島与志雄
ま家へはいってしまった。 久保田さんはぼんやりその姿を送ったが、ふいに鼻の穴を脹らまして笑い出した。 「変な時間に便所へ起きたものだな。」 そしてなお笑い続....
二つの途」より 著者:豊島与志雄
を上下した。呼吸も同じく不整だった。喉の奥で痰を絡んだ荒い呼吸になったり、小鼻を脹らましてすーっと引く弱い呼吸になったりした。 雨戸を開けると、外は明るくなっ....
幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
なしく順造の言葉に従った。看護婦に手伝わして横になろうとする時、眼を見張り、頬を脹らませ、唇をきっと結んで、さし招くような手付をした。ぐ……ぐ……という音が喉か....