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腐らす
「腐らす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腐らすの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
分でも分らないような気分が驀地《まっしぐら》に悪い方に傾いて来た。気を腐らせれば
腐らすほど彼れのやまは外れてしまった。彼れはくさくさしてふいと座を立った。相手が....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
採収して新に命名された紫のサカイツヽジ、其名は久しく聞いて居た冬虫夏草、木の髄を
腐らす猿の腰かけ等。それから某君によりて昆虫の標本を示され、美しい蝶、命短い蜉蝣....
「労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
せる教会と、酒でもりつぶして階級的不満を忘れさせ、勤労大衆を肉体的にも精神的にも
腐らすための、そして政府はそれからウンと税を儲けることの出来る酒場だけが、街のい....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
信しているのだが、年齢も自分の無限の変心性を凋ますことは出来ず、また習慣もそれを
腐らすことは出来ないね」 彼は云った。私は彼の声の中から、芸術家が創作の上に持....
「助五郎余罪」より 著者:牧逸馬
う」 「恐れ入りやす、へっへ、何せ最初《はな》からあの仕末なんで、下方連中は気を
腐らすわ、雷門は頭《つむじ》を曲げるわ、和泉屋さんはおろおろするばかり、へっへっ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
だ たとえ言い古しても真理は真理だ 真理の前には いつも服する謙遜を持てよ 心を
腐らすな 失敗を怖れるな そのため心を
腐らすのを怖れよ 金は、人生完成の途中の....
「三国志」より 著者:吉川英治
、ほんとに道士を斬るつもりですか」 「妖人の横行は国のみだれです。妖言妖祭、民を
腐らす毒です」 「道士は国の福神です、病を癒すこと神のごとく、人の禍いを予言して....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
く五合はのんでいる。 近頃は、酒が、水みたいに飲めるのである。 (自暴に、身を
腐らすというものは、底のねえものだ) と、一角は、自分で自分の早い転落を、あき....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
し給え……」 「…………」 「これが評判が悪いとか、人気が落ちたとかいうなら気を
腐らすわけも分ります。そうでないんだけこまります。――それだけ此方も。――いゝえ....