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腕
「腕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
の細君の従弟《いとこ》だそうで、当時××紡績会社でも歳の割には重用されている、敏
腕の社員だと云う事です。成程そう云えば一つ卓子《テエブル》の紅茶を囲んで、多曖《....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
とき》をつくっているではないか?
オルガンティノは飛び上るが早いか、アビトの両
腕を拡げながら、倉皇《そうこう》とこの鳥を逐い出そうとした。が、二足三足《ふたあ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
意地の悪い霧はいつかほのぼのと晴れかかりました。僕はパンをかじりながら、ちょっと
腕|時計《どけい》をのぞいてみました。時刻はもう一時二十分過ぎです。が、それより....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
とにした。しかし何か興奮した気もちは僕にも全然ない訣《わけ》ではなかった。僕等は
腕を組みながら、傘もささずに歩いて行った。
「僕はこう云う雪の晩などはどこまでも....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
賞するために、五十|石《こく》の加増を命じた。兵衛は蚯蚓腫《みみずばれ》になった
腕を撫《な》でながら、悄々《すごすご》綱利の前を退いた。
それから三四日経った....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
言うことです。
半之丞は誰に聞いて見ても、極《ごく》人の好《い》い男だった上に
腕も相当にあったと言うことです。けれども半之丞に関する話はどれも多少|可笑《おか....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ですかな。こりゃ我々若いものも、伺って置いて好《い》い事ですな。」
お絹の夫は
腕組みをした手に、時々|口髭《くちひげ》をひっぱっていた。慎太郎は義兄の言葉の中....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
》の誘惑を感じはじめる。もう五分、――いや、もう一分たちさえすれば、妙子は達雄の
腕《かいな》の中へ体を投げていたかも知れません。そこへ――ちょうどその曲の終りか....
「運」より 著者:芥川竜之介
」
「いや、これは御挨拶で。――そのおふくろが死んだので、後は娘一人の痩《や》せ
腕でございますから、いくらかせいでも、暮《くらし》の立てられようがございませぬ。....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
ょたん》、――三人とも本名《ほんみょう》は明《あか》さないが、その道では知られた
腕《うで》っ扱《こ》きである。殊に露柴《ろさい》は年かさでもあり、新傾向の俳人と....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ぞへは行かない方が好いようですよ」 支那人の車夫が行ってしまってから、日本人は
腕を組んで、何か考えているようでしたが、やがて決心でもついたのか、さっさとその家....
「墓」より 著者:秋田滋
した、やッぱり彼女でした。わたくしは急に怖ろしくなりました。けれども、わたくしは
腕を伸すと、その怖ろしい顔を自分のほうへ引き寄せようとして、彼女の髪の毛をぐッと....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
全国の英雄が集まる東京に出るとも第二流には落つまじと俄かに気強くなりて、密かに我
腕を我と握りて打笑みたり。この頃の考えには学者政治家などという区別の考えはなく、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
)という苗字は彼の容姿にぴったりしていた。背は高いが、ひどく細く、肩幅はせまく、
腕も脚も長く、両手は袖口から一マイルもはみだし、足はシャベルにでもしたほうがいい....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
たちにお辞儀をした。そして浄めのお水を差しだすと、その男は年をとったほうの婦人の
腕を小脇にかかえるようにした。 (この男はあの若い女の許嫁なのだな) 彼はそう....