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「腕次第〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腕次第の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
る。せいぜい腕を磨いて、大坂者を驚かすような立派な職人になって帰って来い。人間は腕次第じゃ。お前がいい腕をもっていれば、今までお前を悪う言った者も、向うから頭を....
痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
ような事情を作ることは非常に困難でしょう」とA。 「困難ですけれど、何事に依らず腕次第だと思います」とB。 「そうです、そうです」と、その時、中央のテーブルに置....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
になった。大工というものは職人の王としてあるし、職としても立派なものであるから、腕次第でドンナ出世も出来よう、好きこそ物の上手で、俺に似て器用でもあるから、行く....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
店でやったものです。店には兄弟子、弟弟子と幾人かの弟子がいますが、その人々はただ腕次第、勉強次第でコツコツとやっている。別に現今のよう、その製作が展覧会などで公....
少年探偵長」より 著者:海野十三
の仕事の範囲ではない」 戸倉老人に返事をさせるか、させないかは、頭目、あんたの腕次第だよ――と、いわないばかりだった。 「ふん」頭目は、つんと首をたてた。「わ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るか知ら、この一枚看板の一張羅《いっちょうら》、生かそうと殺そうと、質屋の番頭の腕次第……」 また妙な緞帳臭《どんちょうくさ》いセリフがはじまったが、お雪ちゃ....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
である。ひどい奴だと抗議を申し込むと、石山はすましたもので、生かすも殺すも作者の腕次第さとうそぶいた。今の彼の幻想が、その折の小説構想に似ていた。ただ、意識的に....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
で割つて一人あたま三百円ぐらゐのもうけになる。この儲けはワリカンで辛抱しなさい。腕次第のもうけはチップの方でさあ。こゝの大将の儲けなんぞは、そのおこぼれでたくさ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の家を借り、またやり方が巧みならば、それは必ず成功するであろう。如何なる事業も、腕次第のもので、失敗するも成功するもその人の技術の如何にあるのであるが、まず誰に....
段梯子の恐怖」より 著者:小酒井不木
梯子に椿油でも塗って……」 「まさか?」 「そうでないかも知れんさ、そこは、君の腕次第でどうにでも書けるじゃないか? 僕はただ題材を提供しただけだ、実は、その見....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
ぐ銀幣五十個をあげなさい、面会料というわけで避けられないものです、あとはあなたの腕次第とある。 拱門の檐に吊した銅鑼を打つと取次が出てきた。案内してきた男がな....
伝不習乎」より 著者:北大路魯山人
残念ながら分らない。おそらく、それでよいと思ったか、少なくとも、それでも料理人の腕次第で、これで立派な料理が出来るものと考えたか、いずれかに違いない。 しかも....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
メフィストフェレス わたしなんぞを改心させるのは、 お前さんのような方の腕次第です。 マルテ 打ち明けて仰ゃいよ。まだ好い人をお見附なさらないの....
死者の権利」より 著者:浜尾四郎
件の話をお聞かせしましょう。尤もどの程度に面白いかは判りませんが、そこはあなたの腕次第で、勝手に例の空想でも想像でも加えたらよいでしょう。但しこの話のすべては、....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
する能わざるものなり」とあるのは、まったく実際であったのです。非人の徒であっても腕次第働き次第で、大名にも武士にもなれたのです。しかるに世の中の秩序が定まり、階....