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「腥気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腥気の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
映画時代」より 著者:寺田寅彦
飛び込む鰐《わに》は、その飛び込む前に安息している川岸の石原と茂みによって一段の腥気《せいき》を添える。これがないくらいならわれわれは動物園で満足してよいわけで....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
な巨大な物がころげるように河のなかにはいった。風なまぐさく、浪もまたなまぐさく、腥気は人をおそうばかりであった。更に行くこと数里の後、※は土地の者に訊いた。 「....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
ごくごく浅い疵ではあるが松葉でも散らしたように微疵が顔へつく。そこへ塩気がつく、腥気がつく、魚肉が迸裂て飛んで額際にへばり着いているという始末、いやはや眼も当て....
武蔵野」より 著者:山田美妙
が、比べ合わせて見るとどうしても若いのは年を取ッたのよりまだ軍にも馴れないので血腥気が薄いようだ。 それから二人は今の牛ヶ|淵あたりから半蔵の壕あたりを南に向....
」より 著者:森鴎外
で御飯を食べる癖が附いていた。しかし隣の近い貧乏所帯で、あの家では幾日立っても生腥気も食べぬと云われた事があったので、若し梅なんぞが不満足に思ってはならぬ、それ....