腫れ物[語句情報] » 腫れ物

「腫れ物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腫れ物の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
ひひ》らしている大将であった。今度の出陣の布令が、越前家に達した時も、家老たちは腫れ物に触るように恐る恐る御前にまかり出でて、 「御所様から、大坂表へ御出陣ある....
白菊」より 著者:夢野久作
歯の根がカチカチと鳴り出した。ジリジリと後退りをしながら、薄い黄絹のカアテンを、腫れ物に触るようにして潜り出た。一足飛びに大|卓子をめぐって部屋の外へ飛び出した....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
も念入りにそこを撫でまわしてみると、気のせいか少し膨んでいるようであるが、しかし腫れ物ではないようである。たしかに何かと強くぶつかるか、又は打たれるかした痕跡で....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ッピイ一人であったが、彼女は他の誰に対しても、友情を示さなかった。そして一同から腫れ物にさわるような扱いをうけていた。 ルミ子はキッピイの人物にはなはだしく愛....
人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
。梅毒はコロンブスのアメリカ発見以来全世界を征服したが、梅毒のためにウミが出たり腫れ物がでたりすることはすぐ判ったが、それから十年も潜伏して突然発狂するのが梅毒....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もゆかないので、お通は、 「では帰りました上、そのように、……」 芍薬を持ち、腫れ物の膏薬を剥ぐように、そっとあいさつして、廊下へ出た。 よほど不快だったと....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
きで困る。 私は先年、背なかの真ン中に癰というものを病んだ。初めは豆ツブほどな腫れ物にすぎなかった。しかしそれは命トリの重症だぞといわれたとおり以後二ヵ月昼夜....