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「腮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
変な清教徒《ピュリタン》だ！」と松木が又た口を入れたのを、上村は一寸《ちょっ》と腮《あご》で止めて、ウイスキーを嘗《な》めながら 「断然この汚《けが》れたる内地....
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
《ふたつ》になる助《たすく》がその顔を小枕《こまくら》に押着けて愛らしい手を母の腮《あご》の下に遠慮なく突込んでいる。お政の顔色の悪さ。さなきだに蒼《あお》ざめ....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
しい円窓がいくつも同じ形をして、上から下へとつづいていた。それはまるで八つ目鰻の腮のように見えたが、その窓枠はよく見ると臙脂色に塗ってあった。 博士は、螺旋階....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をまっさおに照らした、死んだ女の顔はいよいよ蒼く映って物凄くみえた。その蒼ざめた腮の下に黒くなめらかに光る鱗のようなものが見えたので、蚊帳の外から気味悪そうに覗....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
を見るかいや。のう殿。私は、これい、地板へ倒りょうとしたがいの。……うふッ、）と腮の震えたように、せせら笑ったようだっけ、――ははあ……」 十五 ....
「海底都市」より 著者:海野十三
ゃないですか」 「それは溺死したかもしれないわ、でもそれはこの実験動物が、目下｜腮《えら》を備えていないために、水中で呼吸が出来ないという構造を持っているためよ....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
、尾はほとんど地摺である。しかも、もりで撃った生々しい裂傷の、肉のはぜて、真向、腮、鰭の下から、たらたらと流るる鮮血が、雨路に滴って、草に赤い。 私は話の中の....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
白い髯が針を刻んでなすりつけたように生えている、頤といったら臍の下に届いて、その腮の処まで垂下って、口へ押冠さった鼻の尖はぜんまいのように巻いているじゃあないか....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
窓の上を向うへ越すだろうと思うと、ひたりと留ったでさ。畜生、貧乏｜動をしやあがる腮の下へ、体を入れて透間がねえようにくッついて立つが早いか、ぽんと乗りの、しゃん....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
るいは苔の上を、滑べるようにして岩礁を乗り越え、噴き水を避ける時には、たぶん銀の腮や、貝殻のような耳が、チカチカと鈴のように鳴ったことであろう。 こうして、は....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ポンプで抽くと、静に蒸発した。翌日同じ事をやると、今度は爆発し、傍にいたデビーも腮に負傷した。 かようなわけで、何時どんな負傷をするか知れないのではあるが、そ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
って、若も生端薄く、それを無造作に何時も櫛巻きにしていた。鼻は低く、口は大きく、腮は二重に見えるので有ったが、如何にも其眼元に愛嬌が溢れていた。然うして云う事｜....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
のか」 七三郎は黙ってそこへ娘を下した。そうして片手の平で鼻を一つ擦り上げて、腮をしゃくって反り身になり、 「さあどうだ。二人とも地面に手を仕いて、お辞儀をし....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
あるものと見える。片手おろしに鱗を両面にそいで、はじめて袖口から白い手を出して、腮を圧えて、ぎりりと腹を。 「雪代、雪代。」 その人も覗いて立った。 「水、水....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
の帯が結ばれた。座蒲団を敷いてチョコンと座って「サー官員サン写してもらうぞえ」と腮を突出し、両手を膝の上に重ねた。 絶体絶命、モデルの押売、今更｜厭ともいえな....