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腰を抜かす
「腰を抜かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腰を抜かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
なってしまって……」 「腰を抜かしたというのか? しかし、腰を抜かしたのは、何か
腰を抜かすほど驚くものを見たから抜かしたんだろうが、その見たものを聞きたいんだ」....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
》に負ぶさって帰って来た時、おやじが大きな眼《め》をして二階ぐらいから飛び降りて
腰を抜かす奴《やつ》があるかと云《い》ったから、この次は抜かさずに飛んで見せます....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
験があるのだと、ひとり合点しているらしい。役者の試験を受けに行くのだと知ったら、
腰を抜かすかもしれない。 身支度をして、それから仏壇のお父さんの写真に一礼して....
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
カリが点いたのを見ると、太陽が二十も三十も一時に出て来たようで今度こそホントウに
腰を抜かすところでしたよ。何しろそこいら中反射鏡ダラケの部屋に、天井一パイの花電....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
総じて猫というものは僕は大好きなんです。だから普通では猫又《ねこまた》を見ようが
腰を抜かす筈がない。だからそのときは愕《おどろ》きましたよ、実に……なぜといって....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
かれたい、抱かれたい、と天井裏で鳴くように聞える。坂下の酒屋の小僧なら、そのまま
腰を抜かす処を、学海先生、杖の手に気を入れて、再び大音に、 「頼む。」 「ダカレ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
それで道庵がひとたまりもなく、二間ばかりケシ飛んでひっくり返ったが、そんなことに
腰を抜かす道庵とは、道庵がちがいます。 「この野郎様、おれをぶちやがったな、さあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るのです。 と言ったところで今時、生首を見せられたからといって、単にそれだけで
腰を抜かすようでは、源松の職はつとまらない。源松が驚いたのは、その梟し首が自分の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 使者の連中は、この人並ならぬ道庵先生の挙動と、足許で破裂した薬研の響きで、
腰を抜かすほどに驚きました。 物を知らないというのは怖《おそ》ろしいものであり....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
わせました。どうしてお前さんなんざ学者で先生だっていうけれど、からそんな時にゃあ
腰を抜かすね。へい。何だって法律で馬にゃあ乗れませんや、どうでげす。」 「はい、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
急に黒暗々の地室へ走りこんだので目が見えなくなったも同然になったつづみの与の公、
腰を抜かすように、ペッタリ破れ筵《むしろ》にしりもちをつくなり、
「おちついてち....
「魔都」より 著者:久生十蘭
り返る者もあれば、テーブルの上に上って行こうとして椅子から足を踏み外し、床の上で
腰を抜かす者もある。他はいずれも酒瓶を叩き立てて、クカラチャクカラチャと合唱する....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
たったが、そんなわけで、戸狩の連中は、 「三河万歳め。戸狩の尺玉をぶッ放されて、
腰を抜かすな」 と、いう意気込み。 長崎から買い入れた西洋薬品や硝石やその他....
「武蔵旅日記」より 著者:山中貞雄
く山賊が振り返ると、 真黒な辻堂の中に天狗の顔が物凄く光って居る。ワーと山賊、
腰を抜かす。 辻堂の天狗が(団九郎)、 T「吾こそは 此の仙境に 棲む天狗....