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腰を浮かす
「腰を浮かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腰を浮かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
銚子《ちょうし》を早く。」 「唯《はい》、もう燗《つ》けてござりえす。」と女房が
腰を浮かす、その裾端折《すそはしょり》で。 織次は、酔った勢《いきおい》で、と....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
握って、はりさけそうに眼をみはっている。 「何者だッ!」 叫んだ丹波、とっさに
腰を浮かすと同時、引きつけた大刀の柄に大きな手をかけながら、 「出入口に締りをし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
気《そっけ》なくいいました。又六は、とりつく島がないから、 「はい」 といって、
腰を浮かすだけです。 又六が帰ると、行燈《あんどん》を点《とも》して来た小坊主....
「列のこころ」より 著者:宮本百合子
の背中へつめかけて、ぎっしりと犇《ひし》めきよせて順を待っている。一人が椅子から
腰を浮かすや否や、背後に待機していた人が極めて敏捷に、そのあとへ坐る。立った人の....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
を見合わしたが、新子が、 「お母さま。じゃ、私お姉さまに訊いてみるから……」と、
腰を浮かすのを、母は、 「新子!」と、おずおず呼び止めた。 新子を姉娘のところ....
「鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
明してくれた畔柳博士を仰ぎ見た。 『じゃ警察へ電話しましょうか――』 鷺太郎が
腰を浮かすと、 『まち給え――』 春生が止めた。 『まち給え、も一つ、こんどの....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、火炉の灰を疵口へつけて、三度、黙祷した。そして、立上ろうと、壇へ手をついたが、
腰を浮かすと、よろめいた。首を垂れて、暫く、右手をついたまま、じっとしていたが、....
「胎内」より 著者:三好十郎
―― 村子 死んじまったんじゃ、ないでしょうね? 花岡 ヘッ! 村子 ねえ――(
腰を浮かす) 花岡 いいよ! くたばったにしたって、それでいいんだ。うっちゃって....
「澪標」より 著者:外村繁
変りはない。私は少なからず動揺する。 「ちょいと、腰を上げて」 仕方なく、私が
腰を浮かすと、看護婦がズボン下とともに股の下に押し下げる。代って、医者が私の腹部....