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腰を落ち着け
「腰を落ち着け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腰を落ち着けの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
《かお》りだけでも去りがたい思いをさせたに違いなかった。いつのまにか岡はすっかり
腰を落ち着けて、いいようなく快く胸の中のわだかまりを一掃したように見えた。
そ....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
なければ帰るまいとのことであった。 相手が迷惑そうな顔を見せないので、林之助も
腰を落ち着けてゆっくりと話しはじめた。しかしこういう家《うち》へふらりと遊びに来....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
ちに、こんなに焦っても、時機が来なければ討てるものではないと考えた。彼は、江戸に
腰を落ち着けて、二年ばかりゆっくりと市中を尋ね歩いた。が、敵の噂をさえきくことが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かった。往来の方に背を向けて悠々《ゆうゆう》と片隅《かたすみ》にすわった。そこに
腰を落ち着けてしまうつもりらしかった。 店員は店の奥にもどっていって、仲間の者....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
一度そうと心を定めると、ボシュエとジョリーとグランテールとはもうその居酒屋に
腰を落ち着けてしまった。午後の二時ごろには、彼らのテーブルには空壜《あきびん》が....
「蛸の如きもの」より 著者:豊島与志雄
の中に身をひそめて、酒杯を挙げる。 「ほう、これはいい家だ。」 ボックスの奥に
腰を落ち着けてから、高木老人は初めて屋内を見廻し、しきりに感心してるのである。 ....
「雁」より 著者:森鴎外
玉は父親を一週間に一度ずつ位はきっと尋ねることにしているが、まだ一度も一時間以上
腰を落ち着けていたことは無い。それは父親が許さぬからである。父親は往く度に優しく....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
も出来ていて、
みんながさあ、これからがお慰だと待っている。
誰も彼もゆったりと
腰を落ち着けて、眉毛を吊るし上げて、
さあ、どうぞびっくりするような目に逢わせて....
「白」より 著者:森鴎外
のは壁に沿うて据えてある長椅子である。そこでその手近な長椅子に探り寄った。そこへ
腰を落ち着けて、途中で止めた眠を続けようと思うのである。やっと探り寄ってそこへ掛....