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腰元
「腰元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腰元の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
見るのですね。
――早速そうしましょう。(二人とも去る)
×
腰元《こしもと》が大ぜいで砂をまいている。
――さあすっかりまいてしまいました....
「外科室」より 著者:泉鏡花
を排して、静かにここに入り来たれるは、先刻《さき》に廊下にて行き逢いたりし三人の
腰元の中に、ひときわ目立ちし婦人《おんな》なり。 そと貴船伯に打ち向かいて、沈....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
思うと、たちまち姿が隠れると見える。わたしは城の門をはいってから、兵卒にも遇えば
腰元にも遇った。が、誰も咎めたものはない。このマントルさえ着ていれば、この薔薇を....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
さいで何とする。(扇を笏に)それ、山伏と言っぱ山伏なり。兜巾と云っぱ兜巾なり。お
腰元と言っぱ美人なり。恋路と言っぱ闇夜なり。野道|山路厭いなく、修行積んだる某が....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
人)黒潮騎士。(多数) 森厳藍碧なる琅※殿裡。黒影あり。――沖の僧都。 僧都 お
腰元衆。 侍女一 (薄色の洋装したるが扉より出づ)はい、はい。これは御僧。 僧都....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
奴を供えるわ。胡瓜ならば日野川の河童が噛ろう、もっての外な、汚穢うて汚穢うて、お
腰元たちが掃除をするに手が懸って迷惑だ。 ところで、姫様のお乳母どの、湯尾峠の万....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
馬車が通って埃が立つ。閑静な処をお望み、間数は多し誂え向き、隠居所を三間ばかり、
腰元も二人ぐらい附く筈と、御子息から相談を打たっしゃると、隠居と言えば世を避けた....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
に片袖を蔽うて泣いた。身の果と言う……身の果か。かくては、一城の姫か、うつくしい
腰元の――敗軍には違いない――落人となって、辻堂に※った伝説を目のあたり、見るも....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
った熊野の踊に、朝顔に扮した美人である。 女主人公の熊野を勤めた婦人は、このお
腰元に較べていたく品形が劣っていたので、なぜあの瓢箪のようなのがシテをする。根占....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
のであった。 ここに枝折戸。 戸は内へ、左右から、あらかじめ待設けた二|人の
腰元の手に開かれた、垣は低く、女どもの高髷は、一対に、地ずれの松の枝より高い。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れは眼にも入れたいほど私を寵愛してくれました。好い日和の折などには私はよく二三の
腰元どもに傅れて、長谷の大仏、江の島の弁天などにお詣りしたものでございます。寄せ....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
まだ私が母様のお腹に居た時分だッて、そういいましたっけ。 初卯の日、母様が
腰元を二人連れて、市の卯辰の方の天神様へお参んなすって、晩方帰っていらっしゃった....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
づれに、「どれ書見でも致そうか。」と気取った処で、袱紗で茶を運ぶ、ぼっとりものの
腰元がなかったらしい。若い身空にふりみふらずみ、分けてその日は朝から降りつづく遣....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
の礼も言いたいが、――何だか、お前さんは、魔神の眷属……と言って悪ければ、娘か、
腰元、ででもあるような気がする。」 多津吉は軽く会釈して、 「その鶏は?」 「....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、藤とて美しき二人の娘あり。我とは従兄妹同士にていずれも年紀は我より少し。多くの
腰元に斉眉かれて、荒き風にも当らぬ花なり。我は食客の身なれども、叔母の光を身に受....