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「腰羽目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腰羽目の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
。そうしてお米さんに、『旦那さんはかねがねもしもの事があったら、書斎の西北の隅の腰羽目の板を少しズラすと鍵穴があるから、そこを開けると遺言が入っているから開けて....
伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
と、大卓子の一隅からのデスク・ラムプの乳色を帯びた柔い光とを受け、書斎の高い※の腰羽目は、落着いた艶に、木目の色を反射させている。その前に、紫檀の脚に支えられ、....
道標」より 著者:宮本百合子
れていた。廊下一つをへだてた応接間はフランス風に、大食堂はイギリス好みに高い板の腰羽目をもってつくられていた。 手紙をとりに事務室の方へのぼってゆく階段は、大....
南路」より 著者:宮本百合子
手に、電気燈がキラキラする空の列車が横づけにされている。黙って大股に、車室の暗い腰羽目を幾つも通り越したポーターは、やがて一つのステップの前に立ち止ると、路を開....
ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
見習期間を終った「社会事業家」が監督を中央に記念撮影している。 樫《オーク》の腰羽目をもった天井の高い室がある。トインビーの等身大肖像画が壁にかかり大きなロン....
長崎の印象」より 著者:宮本百合子
か。私共は解答者を得ない疑問を持ち合ったまま、再び山門を出た。唐門の剥落した朱の腰羽目に、墨でゴシック風の十字架の落書がしてあった。木庵の書、苑道生の十八羅漢の....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
雛菊に見えた、またたんぽぽも巨大なタンポポに見えた。なぜかそれは彼等に子供部屋の腰羽目の壁紙を憶出させた。河床がひろいため、二人は凡ての灌木や草花の根本よりズッ....
真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
とそうして私が殆ど同時に叫んだ。 「只今御眼にかけます」と云うが早いか、彼は壁の腰羽目の一部に手をかけたかと思うと、見よ。忽ち壁は開かれて、其の中に燦として一基....