»
腸
「腸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
本のバットへ火を移した。弔辞はもう今日までに二つばかり作っている。最初の弔辞は盲
腸炎《もうちょうえん》になった重野少尉《しげのしょうい》のために書いたものだった....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
え、女の部じゃ。癪《しゃく》かと思うて、そばへ行くと、いや驚くまい事か。さかなの
腸《はらわた》をぶちまけたようなものが、うす暗い中で、泣いているわ。手をやると、....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
》の上から顋《あご》の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い
腸詰《ちょうづ》めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。
....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
に鋭い犬歯《けんし》の見える人である。
僕は当時僕の弟の転地先の宿屋の二階に大
腸加答児《だいちょうかたる》を起して横になっていた。下痢《げり》は一週間たっても....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
がら、牧野の酒の相手をした。二人の間の茶ぶ台には、大抵《たいてい》からすみや海鼠
腸《このわた》が、小綺麗な皿小鉢を並べていた。
そう云う時には過去の生活が、と....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
前に一度、日の暮に一度|診察《しんさつ》に見えた。日の暮には多加志《たかし》の洗
腸《せんちょう》をした。多加志は洗
腸されながら、まじまじ電燈の火を眺めていた。洗....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
の言葉を奪った。
「戸沢《とざわ》さんは何だって云うんです?」
「やっぱり十二指
腸の潰瘍《かいよう》だそうだ。――心配はなかろうって云うんだが。」
賢造は妙に....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
同時に、又存外楽楽と食い得ることもあるのである。のみならず楽楽と食い得た後さえ、
腸加太児《ちょうカタル》の起ることもあると同時に、又存外楽楽と消化し得ることもあ....
「或る女」より 著者:有島武郎
と見える残虐な譎計《わるだくみ》は、年若い二人の急所をそろそろとうかがいよって、
腸も通れと突き刺してくる。それを払いかねて木部が命限りにもがくのを見ると、葉子の....
「或る女」より 著者:有島武郎
まりもしないこの家に、古藤がいってよこした医者がやって来た。そして貞世は明らかに
腸チブスにかかっていると診断されてしまった。
四二
「おねえ様……行っちゃい....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
うに笠井のする事を見守っていた。赤坊は力のない哀れな声で泣きつづけた。仁右衛門は
腸《はらわた》をむしられるようだった。それでも泣いている間はまだよかった。赤坊が....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ている。 「これは僕の君に上げる最後の手紙になるだろうと思う。僕は喉頭結核の上に
腸結核も併発している。妻は僕と同じ病気に罹り僕よりも先に死んでしまった。あとには....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
出来て居やあがる。 そんな訳で話も何も他愛なく纏まっちゃって、己れのこね上げた
腸詰はグリゴリー・ペトニコフの皿の上に乘っかったのよ。 それ迄はいい、それ迄は....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
より来る所の、単なる受動的状態ではない。刺戟性の酒類を飲みながら、鈍重な食物で胃
腸を充たした時に必ず随伴する、かのうとうとした状態――われ等に取りて、これ以上始....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
埋めて、演芸を復活させようとつとめた。 そのうち、かの『雪中梅』の作者|末広鉄
腸が、『朝日新聞』に書いた。また服部誠一翁がいろいろなものを書いた。寛(総生)は....