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腸カタル
「腸カタル〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腸カタルの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
い。与次郎はこれを――なんとも号しなかった。後影《うしろかげ》を見送って、あれは
腸カタルに違いないと三四郎に教えてくれた。 与次郎に切符の販売方《はんばいかた....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
くようなものであります。 あまり毎日テンプラと氷をたべたので、とうとう、M君は
腸カタルを起こして寝てしまいました。ようやく全快して再び冷めたる山を築いてみまし....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
因をそれ以上知ろうとはしなかった。 それから数日後、東京から電報が来て、征雄が
腸カタルを起して寝こんでいるから、誰か一人帰ってくれというので、とりあえずお前だ....
「楡の家」より 著者:堀辰雄
因をそれ以上知ろうとはしなかった。 それから数日後、東京から電報が来て、征雄が
腸カタルを起して寝こんでいるから、誰か一人帰ってくれというので、とりあえずお前だ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たら、長火鉢の前にぺたぺたとなってニヤリニヤリ笑うだけでろくに声も出さないの。大
腸カタルのひどいのをやって、もう殆ど三週間経ちますがまだやっとおもゆの親方をたべ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
喋り、こちらの云うことはもう物語がわかります。家はこの頃病人続出でね、スエ子は大
腸カタルがひどくなりかけて目下慶応入院中です。然しずっと経過はよくて、発病後一週....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
でもいいのだけれど、やはり衰弱していると見てまだ床についたきりで、目ぺこです。大
腸カタルの劇しいものだったらしいのね、赤痢ではなかったようです、家族の健康診断に....
「帰京記」より 著者:豊島与志雄
顔を見た。――一日二日と、家主さんの庭で野宿をしたので、四歳になる末の子が軽い大
腸カタルを起したらしい。そこで、妻はかねて懇意な小児科医の宇都野研氏のところへ見....
「陳情書」より 著者:西尾正
こぼ》す事すら諦らめて了い、水仕事と育児労働と、――子供は生来の虚弱体質で絶えず
腸カタルやら風邪に冒されて居て手の掛る事は並大抵で無く、更に内職の針仕事に骨の髄....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
に食いました。そうして無事に別れたのですが、その夜なかに倉沢君は下痢を起して、直
腸カタルという診断で医師の治療を受けていたのです。それで一旦はよほど快方にむかっ....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
得ないからである。 民間放送局! の夢は破れた。 この八月の上旬から、軽い胃
腸カタルに冒されて横臥した。家人からは鬼のカクランだと嘲笑されたにもかかわらず、....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
は、噂には無感覚になっていた。 五月の末であった。二三日雨が続いた。 赤子が
腸カタルを起して、仙太は徹夜をつづけた。ひいひい、声を絞る赤子を抱いて、夜中部屋....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
今ごろは、大阪朝日会館の愛読者大会へ出席がてら、鵯越え一ノ谷の史蹟歩きの果て、大
腸カタルを病んで、お盆近くまで病臥してしまった。今年は過日の歌舞伎座における大会....
「田螺」より 著者:北大路魯山人
体の具合がよい。これは私だけかも知れないが……。 妙な話だが、私は七歳のとき、
腸カタルで三人の医者に見離された際(その時分から私は食道楽気があったものか、今や....