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「腸胃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腸胃の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
ないと思いますが」Sさんはそう口を切った。多加志はSさんの言葉によれば、すっかり腸胃を壊《こわ》していた。この上はただ二三日の間《あいだ》、断食《だんじき》をさ....
永日小品」より 著者:夏目漱石
《ざぶとん》は、おおかた彼れのために汚されてしまった。 「どうもしようがないな。腸胃《ちょうい》が悪いんだろう、宝丹《ほうたん》でも水に溶《と》いて飲ましてやれ....
一兵卒」より 著者:田山花袋
つく。大石橋から十里、二日の路、夜露、悪寒、確かに持病の脚気が昂進したのだ。流行腸胃熱は治ったが、急性の脚気が襲ってきたのだ。脚気衝心の恐ろしいことを自覚してか....
陸判」より 著者:田中貢太郎
に微かな痛みを覚えたので、眼を醒ました。陸が榻の前へ坐って、自分の胸を斬り裂いて腸胃を引き出し、それを一筋一筋整理しているところであった。朱は愕いて言った。 「....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
結果、稀に東京で西洋料理なぞ食っても、甘いには甘いが、思う半分も喰えぬ。最早儂の腸胃も杢兵衛式になった。 五 書が沢山ある家、学を読む家、植....
一つの芽生」より 著者:宮本百合子
まったので、私共の喜びもほんとうの糠《ぬか》よろこびになった。 医者が来て、「腸胃熱でなければ、この頃はやっている、無名の熱かも知れません、もう少し様子を見ま....
鎖骨」より 著者:寺田寅彦
くなかったら平気で動き回る。動き回れば傷も骨折もなかなか直るときはないであろう。腸胃が悪いと腹が痛かったり胸が悪かったりするから食物を食う気になれない。もしもな....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
でどっと倒れまして、初めはほんの暑さあたりだろうぐらいに思っていたのですが、急性腸胃|加答児という医師の診断におどろかされて、兄からわたくしのところへ電報を打っ....
妖怪学」より 著者:井上円了
は必ずその結果を身部の上に及ぼすは、みな人の知るところなり。例えば、暴食過飲して腸胃の上に病患を起こし、過度労役して四肢の上に傷害をきたすがごときは、いわゆる身....
二階から」より 著者:岡本綺堂
十一だといっていたが、体の小さい割に老けて見えた。その目見得の晩に私の甥が急性|腸胃加答児を発したので、夜半に医師を呼んで灌腸をするやら注射をするやら、一家が徹....
食道楽」より 著者:村井弦斎
者に尋ねたら、世俗でいう食合せという事は何の理由もない、全く暴食の結果で激烈なる腸胃加多留《ちょういかたる》を起したのだと答えたが、どうも僕にはまだ疑《うたがい....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
用法を異にせざるべからず。語を換えてこれを言えば、西洋の文明をひとたびわが日本の腸胃に入れ、これを消化吸収して一個の日本的の文明となさざるべからず。例えば、北米....