腹が立つ[語句情報] » 腹が立つ

「腹が立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腹が立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
ゃ。」 今度は堀尾一等卒が、苦笑せずにはいられなかった。 「××れると思うから腹が立つのだ。おれは捨ててやると思っている。」 江木上等兵がこう云うと、田口一....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
こうも変るかと疑われるまでにその小さな物は衰え細っていた。仁右衛門はそれを見ると腹が立つほど淋しく心許《こころもと》なくなった。今まで経験した事のないなつかしさ....
星座」より 著者:有島武郎
どあるのだが、書生さん相手では、婆やのいうことなどは上の空に聞き流されるのだから腹が立つばかりだった。誰かに聞いてもらいたいと思っている矢先だったので、婆やは何....
深夜の市長」より 著者:海野十三
なんだろう。諦めが肝賢だ。 「おいオジサン、この車でも走るかい」 「走るかいとは腹が立つね。走り方が気に入らなかったら銭はいりませんや」 「よし、それでは僕を乗....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
うまえ》がついていないじゃないか。見かけによらず、とんだインチキものだ。ええッ、腹が立つ!」 鍵はあれども鍵穴がない。これでは仕様《しよう》がない。折角《せっ....
恐竜島」より 著者:海野十三
えたり、それからよ、恐竜にいやな目でながめられたり、いい役まわりじゃねえ。だから腹が立つんだ」 「まあまあ、フランソア。お前はいつも気がみじかくて早合点《はやが....
火星探険」より 著者:海野十三
士に対して大人気《おとなげ》ない攻撃をする奴がだんだん殖えて来るのには、わしでも腹が立つね。わしの力で出来ることなら博士に力を貸して威勢よく火星探険へ飛出させた....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
めるのをきかずに、大ぜいできみをさらっていってしまったんだ。ぼくはくやしいやら、腹が立つやらでね、すぐ追っかけようと思ったんだが、カモシカ号|墜落のときにひどく....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
キは、一体誰のか。さあ名乗らねえと、あとで見つけて、素っ首をへし折るぞ。ええい、腹が立つ、この無礼なステッキを海のなかへ叩きこんでしまえ」 リキーは乱暴にも、....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
日本の潜水艦ホの十三号が、皮肉な護衛をしていたのに誰も気がつかなかったと聞くさえ腹が立つところへ、今また、あれだけ注意を与えておいたのに、機関大尉フランクが、大....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
学生にゾッコン惚れこんで、手も足も出やしないじゃないか。あたしゃ横から見ていても腹が立つっちゃない。お前さんはなかなかしっかりもんだと思って、あたしゃ前から――....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
数えたる。 「あんたに面と向うては言悪い事じゃがの。この楓の樹な、はや見るたびに腹が立つ。憎いやつで、水の出た時にの、聞いてくんなされ。 あんたの家も、私家も....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
。 今まではただねたましいだけであつたが、佐々木の顔を見たとたんに源太は無性に腹が立つてきた。あれほど懇望したのに御大将は自分にはくれなかつた。そして、だれに....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
けして立っている。 「何だ?」 また自分の創作が邪魔されるのかと思ってすこぶる腹が立つ。 「薪を使い切ってしまいましたから、今日ちっとばかり買ったんですが。前....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
。大声でも出して、細君を打って遣りたいようである。しかし自分ながら、なぜそんなに腹が立つのだか分からない。それでじっと我慢する。 「そりゃあ己だって無論好い心持....