腹立つ[語句情報] »
腹立つ
「腹立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腹立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
すから、馬が一匹じゃ遣り切れません」 「そんならここで下りるから銭を返してくれ」
腹立つ者、無理言う者、呟く者、罵《ののし》る者、迷惑せる者、乗り合いの不平は奴の....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
《うか》とすれば柱や燈架《ガスとうだい》に行き中《あた》り、犬の屎《くそ》を踏み
腹立つのみ。稲八金天大明権現王子《いなはちこんてんだいみょうごんげんのおうじ》と....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
は虎が昼間水牛を守り夜になって退いた、しかるに一日腹|空《へ》る事甚だしくついに
腹立つ事甚だし、職掌柄やむをえず夕方水牛を村へ連れ帰る途上、猫に逢うて餌肉を少し....
「海異記」より 著者:泉鏡花
んじゃありません、お前さん、何が、そう気に入らないんです。」 と屹といったが、
腹立つ下に心弱く、 「御坊さんに、おむすびなんか、差上げて、失礼だとおっしゃるの....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
のは決して浮気な沙汰ではない。現に斎藤でさえ、わたしがこの間、逢ったら、 いや
腹立つどころではない、僕も一人には死なれ一人には去られ、こうと思いこんで来てくれ....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
の若い女学生の精神を敏感にしていることだけはたしかだった。彼女たちが、孔子の話に
腹立つ感情は伸子にも実感されるのだった。 散会となったとき、中国女学生たちのほ....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
、このうたが流行し、うたわれた。生活にかぶせられている愚弄と穢辱《わいじょく》に
腹立つ感じが、人々の間に、そのうたの辛辣さが共感されたのであった。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ス屋、巻ゲートルで血相かえて、手に瓦のかけをつかんで犬を追っかけるのよ、憎らしい
腹立つ気分も分ります、でも気の毒ね、沁々そう感じました。大丈夫ですよ、と云ったら....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
gh もやはり縁があるとの事である。vah は「負う」に通じる。 腹を立てる、
腹立つというのはあて字であろうと思われる。サンスクリトの krudhyati の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
よ。張扇で、叩き殺そうかと思いましたが、待てしばし。待て待てしばし、待てしばし。
腹立つ胸を押殺して、こは如何なこと、益満殿――と、聞くと――今の町奉行ってのは、....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
と思えば、愍然なと溜息つき、ええ抛げようかと云うかとおもえば、どうしてくりょうと
腹立つ様子を傍にてお吉の見る辛さ、問い慰めんと口を出せば黙っていよとやりこめられ....
「童子」より 著者:室生犀星
な気がしてなりませんの。」 私は黙っていたが、「いまトラれてたまるか。」と少し
腹立つような声で言った。コレまで育ててきて、死なせるなんてことが有り得ようかとも....