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「腹違い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腹違いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
たは女の子それを産落すとまもなく家が改易に成ったと聞いて居たが、して見ればお賤は腹違いの兄弟であったか、今迄知らずに夫婦に成って、もう今年で足掛七年、あゝ飛んだ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ござります。するうちに、似た顔のこの兄弟が――」 「ふたりは兄弟か!」 「あい、腹違いの兄と弟であったとかいうことでござります。江戸の生まれで、由緒《ゆいしょ》....
」より 著者:島崎藤村
今度出て来るという妹と彼と二人だけ産んだ先《せん》の母のことや、それから多勢ある腹違いの弟、妹のことなどを考えた。 二度目の母に対しては、どちらかと言えば彼は....
新生」より 著者:島崎藤村
したら――もしその中に父と節子との関係を読んだとしたら――もし彼等の知らなかった腹違いの弟が一人この世に生きていることを発見したとしたら――それを思うと岸本は誰....
縮図」より 著者:徳田秋声
たかったのであった。やり場のない憂愁が胸一杯に塞がっていた。品子は妹といっても、腹違いであり、小菊はお篠にとって義理の娘であった。今までに互いに冷たい感じを抱い....
アンネット」より 著者:宮本百合子
しようとする女性なのです。時代的にいえば、アルノー夫人の後進者です。そして彼女の腹違いの妹のシルヴィが、生粋のパリの市民で――プロレタリアートで、イリュージョン....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
していた。晩年に夫としていたのは、彼《か》の相馬事件――子爵相馬家のお家騒動で、腹違いの兄弟の家督争いであった。兄の誠胤《せいいん》とよばれた子爵が幽閉され狂人....
源氏物語」より 著者:紫式部
ったが、実際問題としてはこの方に確かな後援者と見るべき伯父はなく、わずかに女御と腹違いの兄弟が大蔵卿、修理|大夫などでいるだけであったから、格別世間から重んぜら....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
彼がどこから現われて来たかということも説明しておかなければならぬ。 三 再婚と腹違い フョードル・パーヴロヴィッチは四つになるミーチャを手もとから追いのけ....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
てしまったらしい。弟の新次は満洲へ、妹のユキノと、それからその下にもう一人できた腹違いの妹は二人とも嫁づいていて、その三人の仕送りが頼りの父の暮しだと判ると、私....
おみな」より 著者:坂口安吾
稀れな親孝行で誰にも負けない綺麗な愛をかくしていると泣きだした女が一人あったな。腹違いの姉だった。親孝行は当らないが、この人は、私の兄姉の中で私の悲しさのたった....
一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
とは約束するものじゃありますまい。それから子供のことだって、十二人もある子供で、腹違いが多いから、お前の子として育って来たものを、また他《ほか》の者の手へ渡して....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
ていた。この裏面には継母の邪曲も潜むのであった。 既に定っていた良家への縁談は腹違いの妹にと移された。 稲代はかかる悲運に陥いれた種蒔の若者達を、極悪の敵と....
小説 円朝」より 著者:正岡容
む日暮里の南泉寺なんて荒寺の小僧にされてしまったのだ。 この寺の役僧をしている腹違いの兄玄正が闇雲に反対して芸人を止めさせ、自分の手許へ引き取ってきてしまった....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
てお国の行方また分るのは、いよいよ筋が引き締まってきていい。ただこの母の再縁先の腹違いの娘がなんとお国であることは、あまりにも因縁がくどく不自然でありがたくない....