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「腹鼓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腹鼓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う。どうも人騒がせでいけねえ。それも辺鄙《へんぴ》な田舎なら、狐が化けようが狸が腹鼓《はらつづみ》を打とうがいっさいお構いなしだが、東海道の入口でそんな噂が立つ....
化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
の見当をつける事が可能になるのである。 気象に関係のありそうなのでは「たぬきの腹鼓」がある。この現象は現代の東京にもまだあるかもしれないがたぶんは他の二十世紀....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
河太郎、獺に、海坊主、天守におさかべ、化猫は赤手拭、篠田に葛の葉、野干平、古狸の腹鼓、ポコポン、ポコポン、コリャ、ポンポコポン、笛に雨を呼び、酒買小僧、鉄漿着女....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
似るということに大変興味を持っているものがあります。狐が美人の真似をします、狸が腹鼓みを打ちます、ある種の鳥類は誰でも知っている通りいろいろの声色を使います。そ....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
似るということに大変興味を持っているものがあります。狐が美人の真似をします、狸が腹鼓みを打ちます、ある種の鳥類は誰でも知っている通りいろいろの声色を使います。そ....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
ちきちという。狐はお定りのコンを鳴く。狸はあやふやに、モウと唸って、膝にのせた、腹鼓。 囃子に合わせて、猫が三疋、踊る、踊る、いや踊る事わ。 青い行燈とその....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
いう腹だ、おかしな腹だ、狸の腹だね。 だが、こいつあこちとら徒の、すなわち狸の腹鼓という甘術でね。不気味でも、気障でも、何でも、聞く耳を立てるうちに、うかうか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、伝説の観念はそうは教えない。少なくとも貉は木に登るが、狸は木にのぼらない。狸は腹鼓を打つが、貉にはさる風流気はない。 脚下の風雲というのは、ただそれだけのこ....
古典竜頭蛇尾」より 著者:太宰治
チ山は仇討ち物語である。 おばけは、日本の古典文学の粋である。狐の嫁入り。狸の腹鼓。この種の伝統だけは、いまもなお、生彩を放って居る。ちっとも古くない。女の幽....
狸のお祭り」より 著者:豊島与志雄
めていました。それももっともです。椋の木の高い枝に、一匹の狸《たぬき》が上って、腹鼓《はらづつみ》を打ってるではありませんか。 秋も末のことですから、椋《むく....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
た。わたしには、その家と住んでいる者どもをめちゃめちゃにし、その悲鳴とみじめさに腹鼓を打って、喜ぶことだって、できるわけだった。 「夜になると、わたしは、隠れ家....
支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
り上げられてしまった。張は、牛蒡と大根と葱を鍋に入れ、たぬき汁に煮て、家族と共に腹鼓をうった。 目下のところ、日本国民は恵王陵の神木のような憂き目を見ているが....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
である。だが、これが大問題である。実は、私や家内は、近所や親戚の者に対し、日ごろ腹鼓を打っているような面して体裁をつくっているけれど、私は専ら家内の手腕に信頼し....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
けて置いて、その夜工事場の人員全部が集まって、大鍋でたぬき汁をこしらえ、濁り酒で腹鼓をうった。 こんな次第で、文明開化の今日でも、榛名山麓へは、狸が時々散歩に....
迷信解」より 著者:井上円了
られて狐狸談となることが多い。その一例は羽前の庄内の町にて、毎夜深更になると狸の腹鼓の音がするとて、騒ぎ立てしことがあるに、よくよくただしてみれば、鍛冶屋の鞴の....