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腿
「腿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
射出した矢に、まず肝を破られた。まっさきに進んだ真木島《まきのしま》の十郎が、太
腿《ふともも》を箆深《のぶか》く射られて、すべるようにどうと倒れる。それを始めと....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
かぬ時にも替天行道の旗や景陽岡の大虎や菜園子張青の梁《はり》に吊《つ》った人間の
腿《もも》を想像した。想像?――しかしその想像は現実よりも一層現実的だった。彼は....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
いた話、又|湘譚《しょうたん》の或|商人《あきんど》から三千元を強奪した話、又|
腿《もも》に弾丸を受けた樊阿七《はんあしち》と言う副頭目を肩に蘆林譚《ろりんたん....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
死んでいる?」
「しかも脚《あし》は腐《くさ》っています。両脚《りょうあし》とも
腿《もも》から腐っています。」
半三郎はもう一度びっくりした。彼等の問答に従え....
「夢」より 著者:芥川竜之介
を起した。が、部屋はまだ十分に暖らなかった。彼女は籐椅子に腰かけたなり、時々|両
腿《りょうもも》の筋肉を反射的に震わせるようにした。わたしはブラッシュを動かしな....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら立《た》て膝《ひざ》をしてみたが、それには自分ながら気がひけたので、右足を左の
腿《もも》の上に積み乗せるようにしてその足先をとんびにしてすわってみた。ちょうど....
「地球盗難」より 著者:海野十三
変に足を引いていたが、それも道理、彼の右脚は膝頭のところから下がない。有るのは太
腿に縛りつけた棒杭の義足ばかりだった。 彼は明るく燃える松の木の傍にこわごわ近....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
れを喰え」 ピストルは一発、発射された。 それは見事に刑事の左脚に命中し、太
腿のところから千切ってしまった。貫一の使っているのは特殊な破壊弾であったから、こ....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
、博士の右足をつかんで、えいと引いた。すると、すぽんと音がして、博士の右脚が、太
腿のあたりから抜けた※ 4 ……と見えたが、驚くことはない、実は金博....
「火薬船」より 著者:海野十三
てあたまを下げた。 脚が不自由だという。見れば、なるほどこの虎船長の両脚は、太
腿のところからぷつりと両断されて無い。 このように脚が不自由だから、岸隊長を公....
「怪塔王」より 著者:海野十三
腕をつっぱっていますが、なかなか起きあがることが出来ません。それもそのはず、彼は
腿のところをピストルのたまにうちぬかれたのです。鮮血はズボンを赤く染めて、なおも....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
、なぜかしらんきょうは裏門に来ていた。黒狗はわんわん追いついて来て、あわや阿Qの
腿に噛みつきそうになったが、幸い著物の中から一つの大根がころげ落ちたので、狗は驚....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
彼の見えないことを思い出したが、側に酒飲んでいる人が 「あいつは来るはずがない。
腿の骨をぶっ挫いちゃったんだ」 「ええ、何だと」 「相変らず泥棒していたんだ。今....
「不周山」より 著者:井上紅梅
なおも相変らず手を休めないで、無意識的にただ作ってばかりいる。 とうとう、腰や
腿の痛みに堪えかねて、彼女は立ち上り、やや滑らかな高い山の上に腰をおろして、天を....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
、わたしどもの側へ来て一つの場所を指さした。その場所は細長い腰掛で幅はわたしの上
腿の四分の三くらい狭く、高さは下
腿の三分の二よりも高い。まるで拷問の道具に好く似....