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膈
「膈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
膈の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
《こべり》から、肘《ひじ》を落して、ほいと眼をさます。 「まだ着かんかな」 胸
膈《きょうかく》を前へ出して、右の肘《ひじ》を後《うし》ろへ張って、左り手を真直....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の中でどぼりどぼりと音がして大水でも出たように思われて終夜眠れなかった。B氏は横
膈膜《おうかくまく》で呼吸して内臓を運動させれば自然と胃の働きが健全になる訳だか....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
際《きわ》どい針線《はりがね》の上に立って身《み》震《ぶる》いをするとき自然と横
膈膜《おうかくまく》の底から湧《わ》き上がる至誠の声である。助けてくれと云ううち....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
う?」 思わず主水は呟いた。 「可哀そうな病人でございます。癩病、脱疽、労咳、
膈、到底|癒る見込みのない病人達でございます」これが松虫の返辞であった。 「それ....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
れぬ。一念ここに至る毎《ごと》に、文三は我《が》も折れ気も挫《く》じけてそして胸
膈《むね》も塞《ふさ》がる。 こう云う矢端《やさき》には得て疑心も起りたがる。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
をあらわしていました。米友も久しく見なかった広い原と、高い山の景色に触れると、胸
膈《きょうかく》がすっと開くようにいい心持になりました。原を出ると大根畑があって....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
二階を見上げた。
「そうだ。断の一字あるのみ」
「断の一字あるのみ」
英雄|胸
膈非無策《きょうかくさくなきにあらず》
当見《まさにみるべし》、赫々邦家新《かく....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
もしくは楚撻に遭うと夢み、消化せざる食餌をなすときは、肥大なる黒熊来たり、わが胸
膈に当たりて、泰然として座したりと夢みたりと。また、ソクラテスの言わるるには、「....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
その痛さが甚しいのみならずいかにも空気の稀薄なるために呼吸をすることが困難で、胸
膈を圧迫されて居るのかあるいは胸
膈が突き出るのか訳が分らぬが今思い出してもぞっと....