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膝を抱く
「膝を抱く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
膝を抱くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟇の血」より 著者:田中貢太郎
ると、右側のちょっと離れた草の生えた処に女が一人低まった方に足を投げだし、双手で
膝を抱くようにして何か考えるのか首を垂れている。それは衣服の色彩の具合がさっき板....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
では噂しているよ。やあ、お寝み。 子供のように快活に、下手、天幕の出口に坐り、
膝を抱く。 成吉思汗《ジンギスカン》 ああ好い月だ。砂漠に照る月の美しさは、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
世青編』いわく、伏気に三種眠法あり、病竜眠るにその膝を屈するなり、寒猿眠るにその
膝を抱くなり、亀鶴眠るにその膝を踵《つ》くなり〉、今も俗に膝を抱いて眠るを猿子眠....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
の音をぴたりぴたりと寄って、半ば朽崩れた欄干の、擬宝珠を背に控えたが。 屈むが
膝を抱く。――その時、段の隅に、油差に添えて燈心をさし置いたのである。―― 「和....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
、助けてやる、)と、つけつまわしつ謂うのだそうで。 お米は舌を食い切っても爺の
膝を抱くのは、厭と冠をふり廻すと申すこと。それは私も同一だけれども、罪のないもの....
「かもめ」より 著者:神西清
ージよ! (ひざまずく)わたしの悦び、わたしの誇り、わたしの無量の幸福……(彼の
膝を抱く)たとえ一時間でもあなたに棄てられたら、わたしは生きちゃいない、気がちが....