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膝小僧
「膝小僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
膝小僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地中魔」より 著者:海野十三
見ると、今まで一向気がつかなかったが、その函の片隅に薄汚い洋服を着た中年の男が、
膝小僧を抱えてよりかかっていた。睡っているらしい。 怪トラックの行方 睡....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ろしい」 私は、もう恐怖を、隠しきれなかった。そして体を丸くして、両腕に自分の
膝小僧を抱えた。 「――夢でなければ、私は、気が変になったのかしらん」 私は順....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
かにいくら話してやっても分らないのは無理もないんだ」 と、氏は大きな掌で自分の
膝小僧を掴み、空気ハンマーのように揺すぶった。が、そのあとでまた気を変えたのか、....
「雷」より 著者:海野十三
らそれはわざとらしかった。 「……へえい。松吉は居りますです」 はだけた前から
膝小僧の出ているやつを、一生懸命に隠そうとしながら、松吉は狼藉をつくした一間の真....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
も、胸も、もぞもぞと尾花が擽る! はだかる襟の白さを合すと、合す隙に、しどけない
膝小僧の雪を敷く。島田髷も、切れ、はらはらとなって、 「堪忍してよう、おほほほほ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
大巌の崖が薄黒く、目の前へ蔽被さって、物凄うもなりましたので、褌を緊め直すやら、
膝小僧を合わせるやら、お船頭が、ほういほうい、と鳥のような懸声で、浜へ船をつけま....
「露肆」より 著者:泉鏡花
の、 「……暖い!……」を機会に、行火の箱火鉢の蒲団の下へ、潜込ましたと早合点の
膝小僧が、すぽりと気が抜けて、二ツ、ちょこなんと揃って、灯に照れたからである。 ....
「小公女」より 著者:菊池寛
く分けてやりました。いじめられている小さい子供達は、よく劬ってやりました。転んで
膝小僧をすりむいたりしていると、母らしく駈け寄って助け起し、ポケットからボンボン....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
し直し、それに心根さゝげる。まさしく魂こめるのである。 夏は冷めたいタオルで、
膝小僧のあたりまで、ふく。私は然し劣情をころし、そういう時には、決して、狎れず、....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
た一つの品格の中に棲んでゐた。彼は事実に於て淫売である。石の上に寝もしたらうし、
膝小僧も時にはすりむいたであらう。然し、ヒロシがその胸にだきしめてゐる品格の灯は....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
から流れでる石のために、海底が危険で、水の澄んだ音無川にくらべて、海底が見えず、
膝小僧にぶつかるぐらいの大石が散在したりして、私は忽ち相当の負傷をした。この負傷....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
た。オタツの剣幕がひどいので一方的にオタツを叱ったが、元来カモ七は肥をあびた上に
膝小僧をどうかして数日寝こんでいるのだ。 そこで改めてクサレ目にも注意を与え、....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ト琴を抱いた姿だった、毛繻子の時代物を急いで掻い取り、ちょいと敷居の外へ出して、
膝小僧を露出しに障子を閉めて圧えつけたは、余程とッちたものらしい。 女房は年紀....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
してあげて下さい。では皆さん乾盃いたしましょう」 社長のあいさつと共に無礼講の
膝小僧がくずれたのである。 美妓のお酌に盃は廻され、その飲みっぷりの美事なこと....
「四つの都」より 著者:織田作之助
が怖いかのようである。 しかし、清子はあっという間に、新吉の足もとにしゃがんで、
膝小僧の傷を見る。 新吉はと見れば―― 新吉は棒のように突っ立って、胴乗り遊びの....