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「膨らか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

膨らかの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海異記」より 著者:泉鏡花
て、自分の気の弱いのが口惜かったけれども、目を瞑って、やがて嬰児を襟に包んだ胸を膨らかに、膳を据えた。 「あの、なりたけ、早くなさいましよ、もう追ッつけ帰りまし....
風流仏」より 著者:幸田露伴
見たりとて何の面白かるべき、妾は是より御傍さらず御看病致しましょと云えば七蔵|顔膨らかし、腹の中には余計なと思い乍ら、ならぬとも云い難く、それならば家も狭しおれ....
夏遠き山」より 著者:宮本百合子
欲して咬み合う勢を示した。左手の龍は憤り、ドーッ・ドーッ風の吹く毎に体を太く太く膨らかして来る。南方に八溝連山が鮮やかに月明に照されつつ時々稲妻を放つ。その何か....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
うとは思えんくらいじゃ。」 と頷くように茶を一口。茶碗にかかるほど、襯衣の袖の膨らかなので、掻抱く体に茶碗を持って。 少年はうしろ向に、山を視めて、おつきあ....