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膨大
「膨大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
膨大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
車場近くで見た外科手術の映画で脳貧血を起こしかけたこともあった。それは象のように
膨大した片腕を根元から切り落とすのであった。 帰朝後ただ一度|浅草《あさくさ》....
「私の父」より 著者:堺利彦
廻ったものだ。苗の時から、花落ちの時から、いろいろ苦心して育てた奴が、一日一日に
膨大して、とうとうここまで、一貫目以上もあろうというところまで大きくなったのだか....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
ヴしたついでに大利根の新橋まで行ってみた。利根川の河幅はこの橋の上流の所で著しく
膨大して幅二キロメートル半ほどの沼地になっている。それにただ一面に穂芒が茂り連な....
「科学論」より 著者:戸坂潤
での社会の、最後の・従って又最も発達した・段階であるこの(近世)資本主義社会は、
膨大な商品集積化することが出来るのである。 ブルジョア社会に於ける商品は、社会....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
での社会の、最後の・従って又最も具体的な・段階であるこの(近世)資本主義社会は、
膨大な商品集積の世界であるということを、他のものとは異る性格としている。そこでは....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
対比は併し、単に量的で静止した比例関係を意味するだけではなくて質的な意味に於て、
膨大な複雑な外見から要約された単純な本質を暴露する、という動きを意味している、今....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
氏は、云うまでもなく代表的な形態の金融資本の最も信用のある技師である。それが馬場
膨大財政を多少削減して、悪性インフレ・物価騰貴・の傾向を防止し、公債の消化と予算....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
施行には反対だそうで、その理由は知らないが、斎藤首相は、土地台帳の作り替えなどに
膨大な経費が要るという理由で、矢張反対だそうである。――だが、第一土地台帳云々と....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
義金が集っても、金額としては殆んど問題にされない程度の端した金だが、併しこうした
膨大な国防予算が実現の可能性を持つのも、つまりは国防義金が集まる精神そのものに支....
「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」より 著者:戸坂潤
や服装の公式のことではない。だから公式を一旦容認すれば、その背後につめかけている
膨大な科学(自然科学ばかりでなく社会科学もである)の大群を容として迎えねばならぬ....
「狐火」より 著者:豊島与志雄
ぶせる、そういう感じが自然と表面にも出て、傲然と周囲を見廻した。そして実際、彼の
膨大な体駆と憂鬱などこか獰猛な顔付とには、何となく人を押し伏せるだけのものがあっ....
「演劇への入口」より 著者:岸田国士
けとができなくてはならぬ。 この仕事は実はたいへんな仕事で、ひと通りの記述にも
膨大な紙数を費さなければならぬのであるが、限られた本の中ではあり、主要な部分の概....
「澪標」より 著者:外村繁
う。その中の一つの私の精子が子宮に入り、一方卵巣より出て来たとく子の卵子と、卵巣
膨大部で結合したのである。しかしそんなことを私もとく子もどうして知り得よう。私達....
「社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
散見して何となくその雰囲気を感じさせる民族主義風の定石に近いものや、議会に於ける
膨大な軍事予算への積極的な協賛や、又亀井貫一郎氏の所謂「全体主義的」議会演説や、....
「挙国一致体制と国民生活」より 著者:戸坂潤
数カ月前までは、国防予算乃至軍事予算の
膨大と国民生活の安定とは、事実上に於て相剋する関係にあるということが、国民の常識....