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膳に上る
「膳に上る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
膳に上るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
目もくれず、昼は木小屋、夜は母屋の囲炉裏ばたをおのれの働く場所として、主人らの食
膳に上る野菜という野菜は皆この男の手造りにして来たものであった。 青山氏系図、....
「家」より 著者:島崎藤村
屋根の低い味噌蔵がある。姉はその前に立って、大きな味噌|桶を弟に覗かせて、毎日食
膳に上る手製の醤油はその中で造られることなどを話して、それから厳重な金網張の戸の....
「縮図」より 著者:徳田秋声
ところへ届き、町の機業家も親類にあるのだったが、この村では塩鮭の切身も正月以外は
膳に上ることもなく、どこの家でも皺くちゃの一円紙幣の顔すら容易に見られなかった。....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
い時分食べて来た田舎の食べ物のことなどを話すと、すぐそれが工夫されて、間もなく食
膳に上るのだった。それで彼は何かというと外で飯を喰うようなこともなかったし、小使....
「みちの記」より 著者:森鴎外
しが、余りの苦しさに直には乗り遷らず。油屋という家に入りて憩う。信州の鯉はじめて
膳に上る、果して何の祥にや。二時間眠りて、頭やや軽き心地す。次の汽車に乗ればさき....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
料理は昔から好きだったね。美味い不味いが判る方だったらしく、子どもの時から家の食
膳に上るものを、いつも批評していたらしく、美味いとか不味いとか言ってたらしいね。....