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臣民
「臣民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
臣民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
豊かの長身を、静かにマイクロフォンに近づけた。 「東京及び東京地方に居住する帝国
臣民諸君」将軍の声は泰山の如くに落付いていた。「本職は東京警備司令官の職権をもっ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
する」 すると王さまは、また急にきげんがよくなって、 「そうか、おまえをはじめ
臣民一同、王子の勇敢な旅行をほめているというか。では、それにめんじて入国をゆるす....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
吉が刑罰の効果を適当に受けることは、内心の絶対な要求であります。私は国家の善良な
臣民として其事を、要求する権利があると思います。刑罰の効果が、宗教的感化に依って....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
敵味方共に実際|干渉を掛念したるものはあるべからず。 或は西南の騒動は、一個の
臣民たる西郷が正統の政府に対して叛乱を企てたるものに過ぎざれども、戊辰の変は京都....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
基経が、万機巨細皆太政大臣に関白して、しかして後に奏下せよとの詔を受けて、天皇と
臣民との間に関白という一の障屏を設け、直接上下の疏通することなきに至らしめたと同....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
ばならぬ。曲学阿世の譏があってはならぬ。しかしながら我ら歴史家もまた、同時に帝国
臣民である事を忘れてはならぬと自分は信じているのである。したがってこの道鏡問題の....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
一つの部落をなして戸籍にも編入せられ、日雇その他の労働者として立派に一人前の帝国
臣民たる資格を具えることになっているが、それでもなお「旧部落民」からは、「あれは....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れませぬ。ただこの時に当り私の願うところは、私が当国を旅行したゆえをもって殿下の
臣民を罰せざらん事を真実に希望するのでございます。もしその希望を容れられぬならば....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
御信任と御寵愛をえたにちがいないと申すのが、現地ならびに内地の、もっとも忠誠なる
臣民らの愚痴ではないでございましょうか?……我をして、いとわしき生を、忠義と渇仰....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ば世にも幸の多い民であらねばならぬ。 しかし勿論実朝も、日本国の中にあっては一
臣民であった。その点では京都の宮廷貴紳と何のかわりもあるわけはない。そこに、 太....
「古事記」より 著者:太安万侶
カシの言八十禍津日《ことやそまがつひ》の埼《さき》にクカ瓮《べ》を据えて、天下の
臣民たちの氏姓をお定めになりました。またキナシノカルの太子の御名の記念として輕部....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
るのみであります。これこそ、真の御卓見であります。 憲法十七条を制定せられて、
臣民に、政治、道徳の帰趨を知らしめられ、支那大陸文化の輸入を図って産業治生の途を....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
のである。今やエタ非人の称廃せられてよりここに半百年に近く、彼らは既に久しく帝国
臣民として何ら区別のないものとなっているのである。しかも世間はなおその圧迫を全然....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
人類」という意味ではなく、狭く「日本人」という義である。すなわち非人とは、帝国の
臣民に非ずと云う程の義であるが、鎌倉時代にはこれをその文字通りに解して、人間以外....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
天子は文武の大権を掌握」遊ばされておるのである。もとより憲法により政治については
臣民に翼賛の道を広め給うておるのであるけれども、統帥、政治は天皇が完全に綜合掌握....