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「臥る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

臥るの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
をたらし、アア、アアと丈は云えますけれど、その他の事は何も分らないんです。何時も臥るか柱によりかかるかしていて、私を見ると息を切らせ乍ら這い寄って来るんです。そ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
酒甕形の立|卓笥があるのみで、その上には、芯の折れた鉛筆をつけたメモと、被害者が臥る時に取り外したらしい近視二十四度の鼈甲眼鏡、それに、描き絵の絹|覆をつけた卓....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
のであろう。はてな、此奴死骸かな。それとも負傷者かな? 何方でも関わん。おれは臥る…… いやいや如何考えてみても其様な筈がない。味方は何処へ往ったのでもない....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
かんよ、喋ると向うへ知れるから黙っていな」 馬「へい、だが旦那黙って歩くぐらい草臥るものは有りません」 と段々遠見に追って参りますと、五六町も行くと山道で、こ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
よりのようです。考えて見ると、この冬、すこし風をひいたことはあったが、そのために臥ることはありませんでした。尤も今年は特別で、かわきで工合わるくなって床にいてし....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
になっていて、自分では手勝手がわるいが背中のところパタパタ風を入れて、すぐそこへ臥ると、いくらか涼しい気がいたします。夏のかけものは、もしかしたらそんな綿の入っ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
台所をして夕飯八時でした。 そちらが早朝なのは辛いけれども、夜は何にもしないで臥ることを専門に考えて、在宅日の午前、そういう日の午後と活用すれば本当にようござ....
初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
知ッているが、そこが妙なわけで,夢現の間でたしかあるように思ッているので、どうも臥るのが厭であッた,それゆえ床の上に坐ッていると、そら、娘の姿がちらちら目の前に....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
、たくさんの髪じゃがのう」 姉は感心したように言った。 「まめだからね。あんた臥ることなんかないだろう」 「お薬飲んだことないけえ、でもコロダイン飲んだわ。お....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
誠に草鞋喰と云うものは悪いものでな、其の癖山道は歩きつけていたが、平地は却って草臥るというのは何ういうものだろう、これ/\女中、これから大宮宿までは幾程あるな」....
文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
なければ、ゐろりの火かげに寐所をまうけて臥す。夜に入りて、雷鳴、雨しきりに降て、臥る上よりもり、蚤蚊にせゝられて眠らず持病さへおこりて消入斗になん。」 これが....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
ベッヂパードンのコックネーに至っては閉口を通り過してもう一遍閉口するまで少々|草臥るから開口一番ちょっと休まなければやり切れない位のものだ。我輩がここに下宿した....