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「臥床〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

臥床の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
はしかし真暗闇だった。 純次は何か手ごろの得物をさぐっているのらしくごそごそと臥床《ふしど》のまわりを動きはじめていた。だんだん激しくなり増さるような泣きじゃ....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
敷《し》いてあったが、旅僧はこれには来《きた》らず、横に枕を並べて、火の気のない臥床《ねどこ》に寝た。 寝る時、上人は帯を解かぬ、もちろん衣服も脱《ぬ》がぬ、....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
れに何物かを包んで、枕の形に作りあげた。そして寝床の右に、急造の枕を置いた。一つ臥床に並んだ二つの枕をみると、僕はなんだか顔が火のように熱くなった。 「あなたは....
「蠅男」より 著者:海野十三
て世間に知られるようにはなったのであろうか？ それは、臭いであった。 煤煙の臥床に熟睡していたグレート大阪が、ある寒い冬の朝を迎えて間もないころ、突如として....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
が女房は昌彦のそばに添伏していて、「いや、ここにいる」と頑張る。腎臓炎で旧臘から臥床の昌彦、昨日来熱があるので、動かしたがらないのはもっともである。が、そのうち....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
一人、膝も胸も、しどけない、けろんとした狂女に、何と……手に剃刀を持たせながら、臥床に跪いて、その胸に額を埋めて、ひしと縋って、潸然として泣きながら、微笑みなが....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
お喜代、お美津でありましょう、二人して夜具をいそいそと持運び、小宮山のと並べて、臥床を設けたのでありますが、客の前と気を着けましたか、使ってるものには立派過ぎた....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
家の門の戸に立寄りぬ。何事もあらず、内はいと静なり。かかる時ぞ。いつもわが独寝の臥床寂しく、愛らしき、小さき獣に甘きもの与えて、寝ながらその食うを待つに、一室の....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
「唯今！」 威勢よく、（開けます）とやろうとする、その扉の見当が附かぬから、臥床に片手｜支いたなり、熟と室の内を※しながら、耳を傾けると、それ切り物の気勢が....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
すっかり衰えて行き、やがて頭脳が少しおかしくなって、良人の名を呼びながら、夜中に臥床から起き出してあるきまわるようなことが、二｜度も三｜度も重なるようになって了....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
コノヨウナ題目ヲ掲ゲルト国語学者トマチガエラレルオソレガアルカラ一応断ツテオクガ、私ハ映画ノホウノ人間デ、数年臥床ヲ余儀ナクサレテイル病人デアル。ソノヨウナモノガナゼカタカナニツイテ論ジタリ....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
まいるのです。それで、病人たちは、死の近きを知るころになると、きまって船底近い、臥床から這い出していくのです。そして、狂気のようになって、甲板へ出ようとしますけ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
う倦怠と嫌悪の巣にしてしまった。 私は三十年このかた来る日も来る日も同じ時刻に臥床を匍い出した。三十年このかた同じ料理屋へいって、同じ時刻に同じ料理を食った。....
「誓之巻」より 著者:泉鏡花
か凋れたり。 東枕 襖左右に開きたれば、厚衾重ねたる見ゆ。東に向けて臥床設けし、枕頭なる皿のなかに、蜜柑と熟したる葡萄と装りたり。枕をば高くしつ。病....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
た話をした。二時となり三時となっても話は綿々として尽きないで、余り遅くなるからと臥床に横になって、蒲団の中に潜ずり込んでしまってもなおこのまま眠てしまうのが惜し....