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「臨む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

臨むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
、早く禍の免れ難きを覚悟したとき、自ら振作するの勇気は、もって笑いつつ天災地変に臨むことができると思うものの、絶つに絶たれない係累が多くて見ると、どう考えても事....
婦系図」より 著者:泉鏡花
口、裏門にかかった、島山夫人、早瀬の二人は、花道へ出たようである。 門際の流に臨むと、頃日の雨で、用水が水嵩増して溢るるばかり道へ波を打って、しかも濁らず、蒼....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
図書館や学校を創設して民衆の教養の普及に努めた。紀元八二七年にはまたアラビア湾に臨むシンガール(Singar)の砂漠で、子午線測量を行わせ、一度の長さがアラビア....
人間灰」より 著者:海野十三
(一)村尾某は東丘村(東西に長く横わる右足湖の東の地を云う。湖口は東丘村が湖に臨むところを云う)から、右足湖を越えて、庄内村(右足湖の西の地を云う、空気工場は....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
月が、日本橋通りの高層建築の上へかかる時分、貝原は今夜は珍らしく新川|河岸の堀に臨む料理屋へ小初を連れ込んだ。 「待合?」 小初は堅気な料理屋と知っていて、わ....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
錨に縛む。錨の刃越に、黒髪の乱るるを掻掴んで、押仰向かす。長槍の刃、鋭くその頤に臨む。 女房 ああ、若様。 公子 止めるのか。 女房 お床が血に汚れはいたしませ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の様子で分かったのだ。彼がある実験のために、ある花の匂いで殺した鳥や鼠や蝶などに臨むとき、彼の顔に冷たくあらわれるものとまったく同じ感じだ。その容貌は自然そのも....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
アウガスタス自身がラザルスを召されることになった。皇帝の使臣たちは、婚礼の儀式へ臨むような荘厳な花聟の衣裳をラザルスに着せた。そうして、彼は自分の一生涯をおそら....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
して、退屈まぎれに独言を言っているのであろうけれども、心あって聞く者が、その境に臨むと、山から谷、穴の中の蟻までが耳を澄ます、微妙な天楽であるごとく、喨々として....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
れば、勿論祭日は有害である。しかしこれは祭日や、記念日が悪いのではなくて、これに臨む人間の用意に欠くる所があるのである。若しも人々が国家の大祭日に当りて、肉体の....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
り。この朝日川が恰度加茂川。京橋が四条の大橋という見立じゃな」 西中島の大川に臨む旅籠屋半田屋九兵衛の奥二階。欄干に凭れて朝日川の水の流れを眺めている若侍の一....
キド効果」より 著者:海野十三
大してあるわけではなかったが、考えの末自分の研究装置に多少の改良を加えて、これに臨むこととなった。そこで三十九人の生き残った一味に対して、「興奮曲線」がとられた....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ったり、麦畑が続いたり、ところどころ流れが白く滝になって見えたりする。上から下を臨むと、村の尽くるところに田が在る、畑がある、富士川の河原の向うには三坂女坂など....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
には公明選挙連盟が主催をいたしまして自民、社会、民社の代表を集めて、その総選挙に臨む態度を表明する機会を与えられましたことを、まことにけっこうなことだと考え、感....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あります。「念々」とは一刻一刻の心を検めること、「即処に主となれ」とは自分の心の臨むすべての場所において、正念(正しきものの考え方)をうち建てよということであり....