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「自働〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自働の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
魔術」より 著者:芥川竜之介
ろここは東京の中心ですから、窓の外に降る雨脚《あまあし》も、しっきりなく往来する自働車や馬車の屋根を濡らすせいか、あの、大森《おおもり》の竹藪にしぶくような、も....
」より 著者:芥川竜之介
が髪をまん中から割って、忘れな草の簪《かんざし》をさして、白いエプロンをかけて、自働ピアノの前に立っている所は、とんと竹久夢二《たけひさゆめじ》君の画中の人物が....
路上」より 著者:芥川竜之介
の前には硝子《ガラス》の一輪挿しに、百合《ゆり》の造花が挿してあった。彼の後では自働ピアノが、しっきりなくカルメンを鳴らしていた。彼の左右には幾組もの客が、白い....
少年」より 著者:芥川竜之介
かわやすきち》は須田町《すだちょう》の角《かど》から新橋行《しんばしゆき》の乗合自働車に乗った。彼の席だけはあったものの、自働車の中は不相変《あいかわらず》身動....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
のです。しかも御同様住み慣れている、この東京にあった事なのです。外へ出れば電車や自働車が走っている。内へはいればしっきりなく電話のベルが鳴っている。新聞を見れば....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
記憶像さ。博士がコペツキイ一家(ボヘミアの名|操人形工)に作らせたとかいう等身の自働人形だそうだ。しかし、何より不可解なのは、四重奏団の四人なんだよ。算哲博士が....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
一方の片隅には肩掛や膝掛が焼焦だらけ水だらけになって一と山積んであった。中には自働車や馬車に乗る貴夫人の肩や膝に纏わるべき美しい織物もあった。 山高や中折や....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
たので往来が近くなった。道路が広くなって交通が便利になったお庇に人通りが殖えた。自働車が盛んに通るようになった。自然商店が段々殖えて来て、近頃は近所の小さな有る....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
する力がなかった。かならず東京へ電話が通ずるつもりの彼は、万国橋を渡ったところに自働電話函が立っているのを見つけて、そのなかに飛びこんだ。だが受話器をとりあげて....
新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
同じ様にしています。 一平 つまり新しいという事を使用しているんだね。丁度円太郎自働車の様に使用しているんだ。 かの子 そうです。 一平 電気の様に内容は分らな....
白銅貨の効用」より 著者:海野十三
をすべて削りおえた後は、机上に該貨をポンと叩けば、爪の粉は忽ちとれること妙なり。自働販売器操作の効用 十銭白銅貨や五銭白銅貨をもって自働販売器の類を操作させる....
東京に生れて」より 著者:芥川竜之介
の大建築は、どこにあるのも見にくいものゝみである。その外、電車、カフエー、並木、自働車、何れもあまり感心するものはない。 しかし、さういふ不愉快な町中でも、一....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
る。学者もあり、実業家もある。夫婦連れのもあるが、中には老婦人だけ来るのもある。自働車で来るのが多いという有様で、上流の紳士に科学の興味があるのは喜ばしいことで....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
みじした紅の、内端に細さよ。 雪代であった。夢ではない。 「ああ、先生、母から自働電話で……(大急ぎでこっちへお迎いに。)……と云うものですから――すぐ自動車....
春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
のかげに、乗合馬車の馬のたてがみの顫えて乱れているのが見えた。わたしは風を恐れて自働車に乗った。 修善寺の宿につくと、あくる日はすぐに指月ヶ岡にのぼって、頼家....