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「自力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
》の迸《ほどばし》るように、自然と湧《わ》いて来なければならぬ。おれはどこまでも自力《じりき》の信者じゃ。――おお、まだ一つ忘れていた。あの女は泣き伏したぎり、....
富士」より 著者:岡本かの子
い出せる義理合いではないと翁は思っていた。すでに東国へ思い捨てた子である。それが自力でかかる豊饒な山の岳神ともなっていて呉れてるのだから何もいうことはない。山の....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
失敗は何を我々に語っているか。いっさいの「既成」をそのままにしておいて、その中に自力をもって我々が我々の天地を新《あらた》に建設するということはまったく不可能だ....
予報省告示」より 著者:海野十三
れた上、公転の絆を断ち切って自由軌道を採用することになろう。 これらの大工事や自力運行のため、原子エネルギーの活用は幾何級数的に増大される。が、そこに或る種の....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
一向頼りにならないことを知った。そしてこの上は何とかして、この恐ろしい精神病院を自力でもって逃げださねばならないと思った。 それから僕は、この困難な脱走の手を....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
の伝記でよんだことがあった。 「よし、僕は、やるぞ!」 エジソンのように、彼も自力《じりき》で働こうと思った。そしてもっと、たくさんのお金を儲け、そしてもっと....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
なんですって」 川上は、おどろいて聞きなおした。 「つまり、このジャンガラ星が自力で宇宙を旅行することができるように、あれをいま取付け中なんですわい。そうでも....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
て、あのように堆積するのだ。あのようになると、地球と月とに釘付けされたまま、もう自力では宇宙を飛ぶことはできなくなるのだ。引力の場が、あすこに渦巻をなして巻き込....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
いや、それにもまた慄然としたほどでございますから。 何事がございましょうとも、自力を頼んで、どうのこうの、と申すようなことは夢にも考えておりません。 しかし....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
はないのです……。 これは後で神様からきかされた事でございますが、私は矢張り、自力で自然に眼を覚ましたというよりか、神さまのお力で眼を覚まして戴いたのだそうで....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。 そして、....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
い。差支えないが、「忘れまいぞ、」と自分の力で自分のこころを警しむるところにまだ自力の執が残っておる。これは、「忘れられぬぞあのことを、」と申す方が弥陀の方より....
贋物」より 著者:葛西善蔵
。その後またちょっと帰ってきては一人|生ましたのだ。……がさて、明日からどうして自力でもってこれだけの妻子どもを養って行こうかという当は、やっぱしつかなかった。....
西航日録」より 著者:井上円了
は米国に渡りて以来、毎日労働しつつ修業を継続し、本邦より一銭の学資を仰がず、全く自力にて米国最第一の大学を卒業するに至りしは、日本青年学生の模範とするに足る。し....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ところなどは、なかなか利口なやり方だと感心しました。 最近、日本の田舎の村々が自力更生、自給自足を叫んで盛んに組合制度を利用されるのは、やはり不自然な文化の弊....