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「自家用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自家用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
になった身体で立ち上り、タオルで拭うのもそこそこにして服を着かえると、エミリーを自家用車に乗せて駛《はし》り出した。向うところは飛行場だった。 飛行場の傍まで....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
うよりも、自動車がパンクしたような音に近かったという。これは帝都全市のタクシーや自家用自動車につき調査中であるから、二三日のうちに判明するであろう。 もしそれ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
召した箇所を選び出し、御意に召さぬ箇所は勝手に放擲して、ここに継ぎ綴ぎだらけの、自家用の啓示録を製造する。すべての宗派の発生は、つまりは斯うした手続でできたに外....
風波」より 著者:井上紅梅
たそんなことを言っているよ。内の六斤が生れた時には六斤五両ありましたよ。内の秤は自家用の秤ですから掛目があらくなっているので、十八両が一斤です。もし十六両秤をつ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
もくとただ吹き上げて、 「だって、随分目に立ったわよ。あんなブワブワとした珍しい自家用に、スマートな紳士と一しょに乗り込むんだもの。あの人、誰?」新子は、その話....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の長話というのはこうである。鶴見はそれが夏時分であったということを先ず憶い起す。自家用の風呂桶が損じたので、直しに出しているあいだ、汗を流しにちょくちょく町の銭....
兄妹」より 著者:岡本かの子
車とは別な道の旧武蔵街道を兄妹は歩いているのだ。妹は電車の出来ない前は郊外の家の自家用人力車で、女学校の寄宿舎から一人で家へ帰った単純な休暇行路を思い出しながら....
」より 著者:岡本かの子
の邸宅が、青葉に花の交った広い前庭や、洋風の表門を並べている。時折それらの邸宅の自家用自動車が、静かに出入りするばかりで、殆ど都会の中とも思われぬ程森閑としてい....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
、それは今もって十分に示しているもののようであった。 当主傅介はで、狭い往還に自家用自動車をとばすのが見られるようになった。人の噂によると、東京での商売があま....
ジャズ狂時代」より 著者:小野佐世男
、芸名は鳩ポッポとするわ、すごいなあ、そうなれば、お母さんも豪勢な家に住めるし、自家用車も二台位もてるのに、神ならぬ身の知るよしもなく、お母さんたらジャズ娘、ジ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
五歳の頃、一転機が来たのが事実らしく、自歌合や家集やを作ると同時に、一方では全く自家用として『二四代集』を撰んだりして、新しい批評のものさしがはっきり決ったので....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
を争って帰途を切り開かんと、物凄い労力と苦心が行われます。もちろん、彼らの多くは自家用の自動車や、地下十六階に及ぶほどの多数の地下鉄を利用するのですが、一度に押....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
のようでもなく可愛いい顔をしていて、とてもモダンですわ。スマートな服装で、立派な自家用を自分で運転して時々ドラゴンへ来るんです。女給さん達は皆大騒ぎします、百合....
耳香水」より 著者:大倉燁子
、その次ぎの日も彼女は外出いたしませんでした。恰度三日目の午後、K夫人は盛装して自家用の車に乗り、祈祷会、レセプション、午後のお茶、答礼、といかにも真面目な社交....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
まらんです」 「白い手だけしか見なかったのか?」 「見えなかった」 「円タクか、自家用か、運転手の姿も見ないのか?」 「杉山氏が起ち上ったので、体の蔭になってよ....