自己主義[語句情報] »
自己主義
「自己主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自己主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
のようである。しかしよく考えてみると、科学者芸術家共に他の一面において本来一種の
自己主義者たるべき素質を備えているべきもののようにも思われる。これは惜しむべきこ....
「旅愁」より 著者:横光利一
中で自分ひとりが自分に忠実に、自分の恋愛を押し貫いてゆこうとすることは、新時代の
自己主義者のすることと見られても彼に弁明の言葉はない筈だった。よしたとい、それが....
「世界新秩序の原理」より 著者:西田幾多郎
い単に自己の民族を中心として、そこからすべての世界を考える単なる民族主義は、民族
自己主義であり、そこから出て来るものは、自ら侵略主義とか帝国主義とか云うものに陥....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
女は一度信ずると、それに身を投げ出すのだった。熱烈で勇敢な彼女の小さな魂は、その
自己主義の中においてさえ、がむしゃらに突進するのだ。そして彼女は、オリヴィエとの....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は、言わば信仰の外に、そして信仰のかなたに司教が過度の愛を有していたことである。
自己主義が衒学癖《げんがくへき》の合言葉となるようなこの悲しき時代の用語を用うれ....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
がらの閑寂な日々を送っていたのである。 泰文は吝嗇というのではないが、徹底した
自己主義者で、金銭のことにかけては前例のないほどキッパリした割切りかたをし、子供....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 彼の場合は、士を愛するというよりも、士に恋するのであった。その情熱は非常な
自己主義でもあり、盲目的でもあった。さきに関羽へ傾倒して、あとではかなり深刻に後....