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自己否定
「自己否定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自己否定の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
がその新しき思索的生活を始めた当初からして、一方それと矛盾する科学的、運命論的、
自己否定的傾向(純粋自然主義)と結合していたことは事実である。そうしてこれはしば....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
昔から女には好意をもたれないように生まれついているものと、自分で決めていたと同じ
自己否定の観念や、年齢や生活条件もそれに加算してのうえで、肚を決めていたのであっ....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
処までも与えられたものは作られたものとして、即ち弁証法的に与えられたものとして、
自己否定的に作られたものから作るものへと動いて行く世界でなければならない。基体と....
「作家と時代意識」より 著者:宮本百合子
時代の文化的業績評価の尾を引いているようで、今日に云われる一つの感想として、この
自己否定、或は謙遜には、やはり私たちの心にのこされる何かの異議がある。 今日文....
「文学について」より 著者:宮本百合子
かいう意見があるかもしれません。しかし、形式的に長いものにまかれろ式の確信のない
自己否定は行いません。わたくしは個人的陳弁のためにこれを書いているのではなく、事....
「フロレンス・ナイチンゲールの生涯」より 著者:宮本百合子
ナイチンゲール》の持ちものであるはずはない。おだやかな優しさや、いわゆる女らしい
自己否定で、彼女はクリミヤでの業績をなしとげたのではなかった。この一行がはじめコ....
「デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
己表現的世界の自己形成の形式として、論理的に考えられるのである。かかる世界は多の
自己否定的一として時間的に、一の
自己否定的多として空間的であるのである。表現する....
「解釈学と修辞学」より 著者:三木清
私であり、したがって語る者は単に語るのみでなくまた聴き得る者であり、かくしてまた
自己否定の可能性を有する者でなければならない。すなわち修辞学の論理は弁証法である....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
はその話を微笑して聞き流すことが出来たろうと思うのです。それがそうでなく、Y君の
自己否定が真実であることを信じれば信じるほど、私は考え込まざるを得なかったのです....
「断食芸人」より 著者:カフカフランツ
こうした断食芸人の主張のうちに含まれていると興行主がいう、高い努力、善意、偉大な
自己否定などをほめそやす。ところが、つぎに写真を示して(これは売りもするのだが)....
「自己の肯定と否定と」より 著者:和辻哲郎
自分にとっては、強く内から湧いて来る
自己否定の要求は、自己肯定の傾向が隈なく自分を支配していた後に現われて来た。そう....