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「自己矛盾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自己矛盾の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
もの、即ち実在でありながら、矛盾的自己同一的に決定せられたものとして、現実自身の自己矛盾から動き行くものでなければならない。その背後に一を考えることもできない、....
孫悟空の雲」より 著者:宮本百合子
った政治主義の解釈そのままを借りて来て攻撃の武器としなければならないとは、何たる自己矛盾だろう。 その上、『新日本文学』の「平和運動と文学者」のなかに、キドウ....
デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
ではなくして、矛盾的自己同一の形式でなければならない。スム・コギタンスの自己は、自己矛盾的存在として把握せられるのである。自己は、何処までも自己自身を否定する所....
浦和充子の事件に関して」より 著者:宮本百合子
体的に解決しようとして行動しているのだと、それを禁じ、法律によって裁判することの自己矛盾に気づかれるでしょうか。やはりその人々は親子関係における基本的人権につい....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
て生じた偶然な現象に過ぎない、ということになる。だがこうした見地の誤謬は、一つの自己矛盾となって現われる。というのは、技術乃至技術学を中立化すことは、一定の時代....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
に於て強力ではあり得ないことが今や明らかとなった。 民主主義的なこの多衆概念の自己矛盾は、ただ、圧倒性の止揚の方向、又は低質性の止揚の方向、の何れか、を通じて....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
科学の総合であり一切の科学の王でありそうで、一切の科学の食客である。全く社会学は自己矛盾的存在とならねばならぬだろう。 総合社会学のこの不合理性は、社会学に思....
あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」より 著者:宮本百合子
った。 他のヨーロッパ諸国の社会生活の苦悩と自分から出口をふさいでもがいている自己矛盾とに強い印象をうけて戻って来た作者は、日夜の共感をもって、ソヴェトの人々....
技術的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
に於ける技術自身の矛盾、又同じことだが、資本制自身が技術について生ぜざるを得ない自己矛盾、という現象を、簡単に原稿紙の上で片づけて了おうとするものが、この種の現....
哲学入門」より 著者:三木清
さもないと彼が懐疑論を唱えることも無意味にならなければならない、それ故に懐疑論は自己矛盾である。この批評は形式的には正しいにしても、抽象的であることを免れないと....
危機における理論的意識」より 著者:三木清
は、普遍妥当的な真理があるということを論理的に証明し得ると称して、――相対主義は自己矛盾に陥る、なぜなら相対主義をいやしくも意味あるように主張し得るためにはこの....
絵画について」より 著者:三好十郎
れた。そのへんから当然美を純粋に追求すればするほどタブロウにはなり得ないと言った自己矛盾におちいり、ついに描かれない絵――したがって誰の目にも見えない絵――だけ....
夜の道づれ」より 著者:三好十郎
度から見るんじやなくてさ、戰爭全體をだな、人間というものが人間自身に對して犯した自己矛盾として見る、そういう見方もあろうじやないか。つまりだな、そこに現に生きて....